スターダムのシングル最強決定戦「5★STAR GP 2024」が10日、横浜武道館大会で開幕。IWGP女子王者の岩谷麻優はメーンで元ワールド王者・中野たむとの注目対決に臨み、対シングルで初勝利を挙げた。13分45秒、二段式ドラゴンスープレックスホールドで3カウントを奪取した。
鬼の形相の岩谷がリングを支配した。6年ぶり2度目の優勝へ好発進を切った。泣き崩れる相手を見下ろし「久しぶりのシングル。今まで引き分けしかなかったね。開幕戦、岩谷麻優が勝ったぞー！まだまだIWGPの壁は高いよ」と胸を張った。
猛虎原爆固めに飛龍原爆固めと両者の得意技が交互に繰り出される激闘だったが、岩谷が序盤から相手の古傷・左膝を狙い、力を削っていく戦法が功を奏した。月面水爆から頭部への蹴り4連発で勢いに乗ると、最後は二段式飛龍原爆固めで完璧な3カウントを奪った。
岩谷は「今まで4試合全てドロー。3年半決着が付かなかったシングルマッチ。5★STAR で勝つことができたことは、この戦いの中で一番重要と言っても過言ではない」とうなずいた。近年は同リーグ戦の黒星発進が目立っていただけに「この勢いのまま最終戦まで勝ち上がって、今までのプロレスキャリアの中で最高の年に作り上げる。その先にこのIWGPの戦いが待ってると思う。絶対優勝して、スターダムのアイコンで居つづける」と栄冠を見据えた。今年は朱里、SareeeらIWGP女子選手権で名勝負を連発してきた充実ぶりを物語る白星だった。
リングで泣き崩れた中野たむは、バックステージでも「あああああ～!」と絶叫しながら号泣。「あんたを倒してそのベルト剥がずのはたむじゃなきゃ嫌だ。絶対あきらめない。5★STARの優勝も、赤いベルトも岩谷麻優のこともあきらめない!」と叫んだ。
現ワールド王者の刀羅ナツコが不参加。セミでは現ワンダー王者のなつぽいが前ワールド王者・舞華に敗れていた開幕戦。シングルの有力ベルトを保持する実力者として、アイコンの存在感を見せつけた。
今リーグ戦はレッド・スターズ、ブルー・スターズが各２組に分かれ、計28選手が参加。各組2位まで計8選手が決勝トーナメントに進出。8･31武蔵野の森大会で優勝者が決まる。
◆各ブロック出場選手と開幕戦を終えての勝ち点【RED STARS-A】舞華（2）、葉月（2）、琉悪夏（0）、なつぽい（0）、小波（2）、愛海（0）、水森由菜（―） 【RED STARS-B】岩谷麻優（2）、中野たむ（0）、渡辺桃（0）、AZM（2）、星来芽依（1）、飯田沙耶（―）、稲葉ともか（1） 【BLUE STARS -A】安納サオリ（0）、朱里（2）、スターライト・キッド（0）、ジーナ（0）、コグマ（―）、アナ・ジェイ（2）、天咲光由（2） 【BLUE STARS -B】鈴季すず（1）、上谷沙弥（2）、羽南（1）、鹿島沙希（0）、八神蘭奈（2）、テクラ（―）、世羅りさ（0）
（よろず～ニュース・山本 鋼平）