2023年に飲料メーカーがテレビCMにAIで生成されたタレントを採用して話題になった。映像を見ても実際の人物と見間違うほどで、CMを見た人のなかにはAIタレントだと気づかない人もいただろう。じつは、このようなAIタレントの画像が個人で簡単に作成できるほどに昨今のAIは進化している。
とはいえ、まだ具体的にAI美女がどういうものか知らない人もいるはずだ。そこでAI美女とは何なのか基礎知識から振り返ろう。
AI美女を生成するには、スマホの画像生成アプリや、ブラウザ上で使用する画像生成サイトを用いることが一般的だ。プロンプトと呼ばれる指示語を入力し、数分待てば完成する。
画像生成アプリが登場した当初は、プロンプトを英語で入力する必要があったが、最近では日本語入力が可能となり日本人でもより手軽に使用できるようになった。
筆者が実際に使用してみたサイトでは、ユーザー登録は不要で、完全無料、しかも使用回数の制限もなく、初心者でも使いやすいサイトだった。これだけ簡単に利用できるサイトなので、生成されるAI美女の質はたいしたことはないだろうと筆者は考えていた。しかし実際に生成された画像はかなり良い仕上がりだ。
プロンプトでは「お化け屋敷、美女、浴衣、黒髪」と入力しただけ。それで数分待てば、このような高品質のAI美女が完成する。
続けて「ナイトプール 青い水着 美女」と入力して作成した画像がこちらだ。
プールの深さが不自然ではあるものの、こちらも見事なAI美女が生成された。
InstagramやXなどのSNSでも画像を用いて投稿が散見されるが、実際に写真を撮影しようとすると多くの手間が必要だ。しかしAI美女を活用すれば、自分が思う理想の画像を簡単に作れてしまう。使いこなせるようになるには少々コツや経験が必要となるが、それでもモデルを使って撮影するよりは遥かに簡単だ。
またAmazonや楽天で「AI美女」と検索すると、何冊もの写真集が発売されているのに驚かされる。なかには3000円以上で販売されているものもあり、実物のタレントの写真集と同程度の価格のものも存在する。
AIの技術は日に日に進化しており、AI美女もさらにリアルに低コストで作成できるようになるだろう。ただ生成されたAI美女が既存の人物に似ている場合など、肖像権や著作権侵害になるのかという法律的な問題も生じてくる。
このような問題をクリアできれば、ますますAI美女が活躍する場面は増えていくだろう。今後の生成AIの進化から目が離せない。
（よろず〜ニュース特約ライター・夢書房）