皮膚の一部分がぷくっと盛り上がる症状「イボ」を見つけてしまった時、誰しもが良い気持ちはしないはずだ。一時的なもので時間をおいて解消すれば気にすることもないが、昔から長くイボがある状態だとプロによる切除を考えることもあるだろう。
以前X(旧Twitter)に投稿された、漫画家の魚田コットンさんによるコミックエッセイ『イボの話』は多くの人から注目を集め、イボについて悩んでいる人からの反響が相次いだ。
同作は魚田さんが子どもの頃から脇にあったイボを、小学校高学年の時に切除した話。魚田さんが高学年になる頃、脇を出す衣装を着る機会が増えてイボが見えてしまうことが多くなった。そこで魚田さんの母は「イボとる?」と提案し、魚田さんは切除を受けることに。無事に施術が終わると、担当医から「切除したら体質によって分散することがある」と告げられ、魚田さんは「稀なことだろう」と軽く受け止めていた。
しかし切除してからすぐ、魚田さん、切除したイボがあった反対の脇に新たなイボを発見。数年後には首周りに、そして時間が経つことに次々とイボの発症が確認されるのだった。
「切除後にイボが分散する」という事実に対し、読者からは「人体って不思議」「イボって生命体なのかな」「私も切除したらもっと多くなった」など様々な声が寄せられている。そこで本作を手がけた魚田さんに同作について詳しく話を聞いた。
―『イボの話』を描いたきっかけを教えてください。
Xに毎日何かしら漫画を投稿するために絵日記を描いていました。その時にちょうどイボを取る施術をしていたので、思い出話と合わせて漫画にしました。
―イボを切除したことに対し、思うところがあれば教えてください。
私の身体にはたくさんイボがあり、施術を受けた病院は1個切除するのに1500円でした。そのため全部取るのは金銭的には難しく、大きくて気になるものだけ取りました。
しかし大きなイボを取ると、今まで気になっていなかった小さなイボが気になるようになってしまい、ここからイボを切除し続ける人生がはじまったんだなと思います(笑)。
―世の中にはイボ切除を考えている人が数多くいると思います。そういった人たちに対し、魚田さんだからこそ伝えられるアドバイスがあれば、ぜひ教えてください。
私はイボが気になってから切除するまでに2年の期間を要しました。皮膚科に行くのが面倒臭かったからです。
今にして考えると、切除するか悩んでいた2年間は無駄だったのかもしれないです。イボ切除をしたいと思っている人は、できるだけ早く切除することをおすすめします。あと皮膚科によってイボ切除の値段が違うようなので、いくつかの病院でカウンセリングを受けて比較するのも大切だと思いました。私は家から一番近くの皮膚科へ行ったので、コメントで「高すぎる」といくつか貰いました(笑)。
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「イボが拡散する」という情報について、後に魚田さんは他の皮膚科医などの人から「イボは分散しない」「ただイボができやすい体質」と忠告されている。そのため「イボが分散する」説を鵜吞みにするのではなく、詳しいことは担当医に確認することが大切だ。もしもイボ切除をするか悩んでいる人がいれば、魚田さんのアドバイスを参考にしてみてはいかがだろうか。
(よろず〜ニュース特約ライター・夢書房)