元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が3日、X(旧ツイッター)を更新。自民党総裁選への立候補を表明し、49歳という若さや保守色の強さで注目される小林鷹之前経済安保担当大臣が社会保険料の負担軽減を訴えたという報道を受け、「保守なんていうスタンスにこだわっていると、合理性を追求する眼が曇る」などと自身の見解をつづった。
小林氏は2日に青森県で講演を行い、若い世代において社会保険料の負担が増えている対策として、「健康保険をあまり使わない人の場合は保険料を下げる」ことを検討するなどと自身の構想を説明した。
その報道を受け、橋下氏は「これからの政治家は保守だ!という意味のないスタンスは捨てた方がいい。合理性の追求が重要。保守にこだわると合理性が歪む。小林さんも社会保障でふらついてきた。」と指摘した。
さらに、橋下氏は長文で小林氏に対する考えを連続投稿。「立候補表明では、社会保障改革は給付や負担の問題ではなく創薬など第3の道を考えるとよく分からないことを言っていた。いかにも高齢者保守に配慮したのに、さすがに若者を無視できなくなった。」と今回の発言にみられる〝方針転換〟を余儀なくされたことを分析し、「世間の批判に晒されるのはいいこと。」と評した。
また、橋下氏は「小林さんの保守スタンスがこれからの世代にどう受け止められるのか、しっかりと感じてもらえればいい。」とした上で 「この世代には、選択的夫婦別姓に反対なんて言ったら笑われる」とも指摘した。
橋下氏は「若者の保険料を下げるのに、使わなかったら保険料が下がる仕組みの導入は遠回り。これは若者に限らず世代に関係のない保険機能の強化策。特に高齢者の医療給付費の抑制に効く。若者の保険料を下げるには、現役世代の高齢者医療に対する支援金縮小がまず第一。それと高齢者の窓口負担3割。これを言えるかが勝負。」と持論を展開し、「保守なんていうスタンスにこだわっていると、合理性を追求する眼が曇る。」と提言した。
小林氏は開成中高、東大法学部、大蔵省、ハーバード大というエリートの経歴が話題となり、その名からコバホーク(※コバは小林の略、ホークは「鷹」)の愛称でメディアで紹介されてきた。
(よろず~ニュース編集部)