俳優のアル・パチーノが、1980年の主演映画『クルージング』からの出演料を全額寄付していたことを明かした。ゲイの男性をターゲットにした連続殺人を題材にした同ウィリアム・フリードキン監督作に出演した際、匿名で寄付したことはこれまで明かされていなかったが、アルは新しく発売された回顧録『ソニー・ボーイ』の中で初めて語っている。
その際、プロデューサー陣から同作を擁護するように頼み込まれたというアルはこう綴る。「かなりの金額をもらったし、彼らを見捨てるつもりもなかった」「でもそのいざこざから遠く離れたところに行きたかった。もう十分だと感じたから」「『クルージング』の小切手は受け取らなかった。取消不能の信託基金に預けたのだ」「それで良心の呵責が和らいだのかどうかは分からないが、少なくともそのお金は役に立ったことだろう」「それをプロモーション活動に使ってほしくもなかった。ただあの経験から何か前向きなことが生まれて欲しかったのだ」
アルが事件解決のため、ニューヨークのSM文化に浸っていく刑事役を演じた同作は、ゲイの人権擁護団体から強い批判を浴びていた。
(BANG Media International/よろず~ニュース)