政治資金収支報告書の未記載、いわゆる“裏金”問題で、小選挙区で非公認となり衆院選(27日投開票)には無所属で出馬している西村康稔元経済産業相(兵庫9区)が24日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、2000万円の資金を受け取っていないことを明かした。
共産党機関紙「しんぶん赤旗」が、“裏金”問題に関係して衆院選で非公認となった候補が代表を務める党支部に活動費を支給していたと報じるなどした。自民党関係者は、公認の有無にかかわらず党支部に2000万円を支給したと説明。森山裕幹事長は「選挙活動ではなく党勢拡大の活動費」とコメントしていた。
石破首相は24日の大阪での演説中に「『自民党は非公認に2000万円出してるんだって』みたいな報道があります。そんなことはありません。候補者がそのような金を使うことは一切ございません」と説明。さらに広島での演説では「このような時期にそのような報道が出ることは誠にもって憤りを覚えるものであります」とまるで“裏公認”であるかのような扱いに怒りを示した。
「党支部=候補者」のようにみられるため批判がわき起こっているが、西村氏は「様々な報道がありますが、私の場合、本年4月3日の党員資格停止処分に伴い、支部長を辞任し、5月20日付で第9選挙区支部を解散し、支部の口座もすべて解約しております。処分が出て以降、党からの資金は受け取っておりません。したがって、党から助成金が振り込まれているという事実もありません。」と説明。党からの資金が入る支部がそもそもないため、2000万円は受け取っていないと明言した。
また、衆院選に出馬しなかった前議員が支部長を務める支部にも2000万円が支給されているという報道もある。
総務省の公式サイトによると、政党助成制度とは「国が政党に対し政党交付金による助成を行うことにより、政党の政治活動の健全な発達の促進及びその公明と公正の確保を図り、もって民主政治の健全な発展に寄与することを目的とした制度」のこと。さらに「使途の公表」の項目では「政党交付金の交付を受けた政党は、その使途等についての報告書を総務大臣に提出しなければならず、その要旨は官報で公表されます。」とされており、使い道ははっきりと公表される旨が説明されている。
(よろず~ニュース編集部)