衆院選が27日、投開票され、国民民主党は公示前の7議席から大幅に勢力を増やすことが確実になった。
都内に設けられた開票センターでは、比例区を含めて21人の当選者ボードが貼られた。開票を見守った榛葉(しんば)賀津也幹事長(57)の「やった!」「うれしいっ!」の声が響き渡った。
玉木雄一郎代表(55)は会見で「何とか21議席を取りたいということを訴えてまいりました。21議席ないと、単独で衆議院の法案を提出できない。我々が手取りを増やす経済政策、103万円の壁を上げていくのも、所得税の改正が必要。なので、具体的な法改正の提出権限ということが手に入るかどうかが、我々としても大きな目標。それを超えそう」と述べた。続けて「手取りを増やす経済政策を愚直に訴えてきた。それが届いたという感じを得ています。だからこそ、政策実現ということにこだわって、国会でも議論してまいりたい」と強調した。
躍進の理由を記者団から問われた玉木氏は「現役世代、若者を支えるという恐れずに出してきたこと」と話した。
15日の公示日は神戸市のJR、山陽電鉄垂水駅前で第一声。「今回の選挙戦の争点はなんでしょうか?私は極めてシンプルだと思っているんです。国民を豊かにしようとする政治家を選ぶのか。それとも自分の懐を豊かにしようとする政治家を選ぶのか。これが問われている」と裏金問題の決着や減税などでの手取り増をストレートに訴え、支持を広げていった。
選挙戦での玉木氏の総移動距離は、31都道府県1万3339.7キロにも及んだ。選挙戦を終えた後「選挙前は7議席でしたが、21議席以上獲得できれば、国民民主党単独で法案提出ができるようになります」との談話を発表。並々ならぬ手応えを感じていたが、議席3倍増という形で結実した。
玉木氏は「我々4年前に結党して、なかなか苦しいこれまでの活動ではありましたけど、曲げずに対決より解決、政策本位ということを訴えてまいりました。我々の路線でやっても議席を増やすことができるんだということの確認になった。これからもブレずに政策本位でやっていきたい」とかみしめた。
選挙結果を見据え「第一党が自民党になるのか、立憲民主党になるのかわからない状況ではありますけど、ひとつ言えるのはどちらも単独で過半数は取れないという状況は明らか。どこかに加わるかというよりも、その中に挑み、今までよりも強い交渉力を持って政策を実現していくことを政府、与党に求めていきたい」と意気込んだ。
(よろず~ニュース・杉田 康人)