日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事(49)が12日、大阪市内の党本部で会見し「日本維新の会の代表選に出馬する決意をいたしました」と述べ、同党代表選(17日告示、12月1日投開票)への出馬を正式に表明した。
吉村氏はこれまで、代表選への立候補について明言を避けてきたが、11日夜に決断。馬場伸幸代表(59)に、電話で出馬の意思を報告したという。
吉村氏は「非常に悩みました。私自身が共同代表という立場。選挙(衆院選)の結果について、責任を負う立場でもある。僕自身が代表選挙に立候補することが果たして是なのか、という思いがあり、自分の中でじっくりと考えてきました」と、悩み抜いた上での決断だとした。
代表選に出馬する理由について、吉村氏は「国政政党としては消滅の危機」「このまま消滅しかねないという思い」と、公示前から6議席減となった衆院選の結果に強い危機感を感じたからと説明した。
吉村氏は「日本維新の会の存在意義、国政政党としての日本維新の会のパーパス、存在意義が揺らいでいるのではないか、見えにくくなっているのではないか、という思いを持っている。私自身が考える日本維新の会が、果たしてどういうものかを一般党員、有権者にお伝えしたい」として、代表選で同党の存在意義や必要性を訴えていきたいとした。
日本維新の会への思いを、吉村氏は「目の前のりんごの実をもいでいくような政党ではなくて、りんごの実がなる木を育てる土を耕す政党。具体的にどこを向いて政治をするのかと言えば、僕は次世代だと思っています。次世代のための政党であるという思いが非常に強い」と表現した。
同党の目指すべき方向性、存在意義を、吉村氏は【1】次世代のための政党【2】道州制を実現する政党【3】永田町の文化を変える政党の3点を挙げた。「それぞれの3つのパーパス、存在意義をもう一回確認したい。ここを訴えていきたいと思う」と強調した。
維新代表選には吉村氏のほか、空本誠喜衆院議員(60)、元神奈川県知事の松沢成文(しげふみ)参院議員(66)が立候補を表明している。
(よろず~ニュース・杉田 康人)