数えきれない自転車の集団が夜の市街地を駆け抜けた。中国・河南省で8日、異例の“夜食ラッシュ”が発生。大学生ら多くの若者が「スープ入り餃子(小籠包)」を目指して自転車走行に参加したのだ。
目撃者が撮影した映像には鄭州市からスープ入り餃子で有名な古都・開封市まで、シェアサイクルに乗った若者たちが、警察官の前を通り過ぎる様子が映っている。参加者には女性の姿も多くみられる。この“大移動”に参加したのは、10万人以上という報道もある。
この大群を、一部参加者は「夜騎軍」と呼んでいる。河南省最大の都市・鄭州市と開封市を結ぶ全長60キロ超の道を爆走した。ただ、あまりの人数の多さに道路交通に影響が出てしまい、地元の警察が緊急で道路封鎖するなどの騒ぎもあったという。
この「夜騎軍」の行動は、雇用機会が縮小し賃金が圧迫される中、できるだけ節約しながら楽しもうと安く旅行する中国の若者の新たなスタイルを反映しているとの見方がある。
(ロイター/よろず~ニュース編集部)