佐賀県嬉野市の岩屋川内ダムでは、ダム自体をキャンバスに見立て高圧洗浄機で「ゴジラ」を描くダムアートを制作中。15日に制作披露会が開かれ、清掃機器メーカー最大手「ケルヒャー」の洗浄チームによる制作パフォーマンスが披露された。完成は22日を予定している。
サッカーグラウンドに匹敵する大きさの岩屋川内ダムの壁面に暴れ狂うゴジラ、煙をあげるビルなどを壮大なスケールで描く。ケルヒャーの高圧洗浄機で壁面の汚れを除去。汚れがある部分とない部分のコントラストによりデザインを描く仕組みだ。
洗浄チームのリーダーを務めるニック・へイデン氏は「今までもケルヒャーは数多くのダムアートを手がけてきたが、世界的に有名な映画のキャラクターを描いたのは今回がはじめて」と明かした。デザインを忠実に再現するために、測量チームがダム壁面にガイドとなるポイントをマーキングするのだが「これまでのダムアートでのポイント数は大体500程度だったが、今回は2400とかなり多い」と約5倍であることを説明。「その分、壮大なゴジラのダムアートをディティールまで美しく描き出すことができていると思う」と語った。
佐賀県の県土整備部・田中俊匡氏は「今回のダムアートプロジェクトは佐賀に来てもらい、ダムを知ってもらうまたとない機会であると考えている。ゴジラファン、ダムマニアの方はもちろん、多くの方に来ていただき映える写真を撮ってもらいたい」と期待を寄せた。
また、イベントにはフリーアナウンサーの宇垣美里も参加。ダム鑑賞が趣味の“ダムファン”だという宇垣は「こんな近くで見える仕事があって、ほくほくしている」と大喜び。実際のダムアートで使用される洗浄機材の操作も体験し「かなり体幹を使ってぐっと踏ん張っています、家庭用と違いますね」と初めて触れる高圧洗浄機の迫力に驚いていた。
佐賀県は情報発信による地方創生プロジェクト「サガプライズ!」の企画として、今年70周年を迎えるゴジラを「佐賀県かたち観光大使」に任命。任命理由はゴジラを右に90度回転さると、佐賀県とほぼ同じ”かたち”になることから。10月30日から新プロジェクト「ゴジラ対(つい)サガ」を展開している。その一環として、ケルヒャーの日本法人「ケルヒャー ジャパン」と共同で「ゴジラ in 佐賀 ダムアートプロジェクト Powered by ケルヒャー」を発足し、今回のダムアートが制作されている。
(よろず~ニュース編集部)