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斎藤元彦氏が〝秒殺〟で当選確実 兵庫県知事返り咲き N党・立花孝志氏のアシスト大きかった

よろず~ニュース 2024年11月17日 20時0分

 斎藤元彦前知事(47)の失職に伴う兵庫県知事選が17日、投開票され、無所属で出馬した斎藤氏が前尼崎市長の稲村和美氏(52)、前参院議員の清水貴之氏(50)ら6人を破って再選を確実にした。

 県議会から不信任を突きつけられた斎藤氏が、多くの県民の声を味方につけ返り咲いた。「斎藤か、斎藤以外か」。知事としての資質を問う論戦が繰り広げられた選挙戦。内部告発文書問題や、メディアでパワハラやおねだり疑惑も伝えられたが、ていねいな訴えで有権者の心証を変えていった。

 斎藤氏のこれまでの県政運営を、結果的に民意は好意的にとらえた。「70万円の学校のプールの修理費が出せなかった兵庫県政。一方で、1000億円を超える県庁舎を建て替えようとしていた。海外事務所も日本一多い。65歳以上のOBの天下りも漫然と続けようとしていた。70万円のプールの修理費が出せない兵庫県政に戻してはダメなんですよ!」。旧態依然の県庁組織に立ち向かう姿勢に、街頭演説会場でひときわ大きな声援が沸いた。

 団体の組織票や政党の支援がないことは、SNS上で〝ネット世論〟が斎藤氏を推す原動力となった。7月の東京都知事選で2位に躍進した前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)が巻き起こした〝石丸現象〟に通じるものがあった。一時のテレビなどでの過熱報道は、メディアに不信感を持つ人々を強く刺激した。斎藤陣営も30~40人の体制でX、インスタグラムを更新。発信力と拡散力で支持を広げた。

 政治団体・NHKから国民を守る党の立花孝志氏(57)のアシストも大きかった。「圧倒的な得票で斎藤さんをもう一度、戻さなきゃいけない」と自身の当選を目的とせず、兵庫県政の〝闇〟を指摘。異例の選挙活動を繰り広げ、兵庫県知事選に注目を集めた。

 選挙戦最終日の16日。マイク納めとなった神戸市の三宮センター街には多くの聴衆が集まった。アーケード両脇をつなぐ橋の上にも人が殺到。「橋が折れるぞ!」との声が上がり、警報器も作動。通行規制が行われる過熱ぶりだった。

 当初、稲村氏の圧倒的有利が伝えられていた知事選。同日夜に三宮駅前で最後の訴えを行った稲村氏との圧倒的な聴衆の数、熱量の差が、斎藤氏への支持の広がりをはっきりと示していた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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