ジョン・ワッツ監督が予定されていた「ウルフズ」続編の製作を中止した。ブラッド・ピットとジョージ・クルーニーがダブル主演した「ウルフズ」は、AppleTV+史上最大のストリーミング数を記録した長編映画となる成功を収めた。続編も計画されていたが、ワッツ監督が当初予定されていた映画館での公開ではなく、限定上映後に配信というかたちで公開されたことに不満をおぼえたことから、棚上げ状態となっているという。
ワッツ監督はデッドラインに「今年初めにアップルに『ウルフズ』の最終カットを見せたんです。彼らは非常に気に入ってくれて、すぐに続編の執筆を依頼されました。しかし、約束されていた大規模な劇場公開からストリーミング配信への直前の変更は全くのサプライズで、何の説明も議論もなく行われました」と経緯を語った。「世界中での発表まで1週間を切った時まで、私はそのことを知らされていませんでした」と“不意打ち”だったと説明。「完全にショックを受け『私が続編を執筆しているというニュースを入れないでほしい』と頼みました。彼らは私の要求を無視し、ストリーミングに変更したことを前向きにするためかもしれませんが、それをプレスリリースで発表しました」と願いが聞き入れられなかったとした。
「そこで私は、続編のために彼らが私にくれたお金をそっと返しました。この映画に誇りを持っていましたし、不必要でネガティブな報道を望んでいませんでしたから」と静かに続編から手を引いたと明かした。「ウルフズ」のキャスト陣と「喜んで」再び映画を作っていただろうと認めるワッツ監督だが、「実際は、アップルが『ウルフズ』の続編をキャンセルしたのではなく、私がキャンセルしたんです」と続けている。
同作は今年の「第81回ヴェネツィア国際映画祭」でプレミア上映されるなど、大きな話題となり、日本でも9月20日公開が予定されていたが公開中止となっていた。Appleの関係者はワッツ監督の発言について正式にコメントしていないが、情報筋によると、同スタジオはこの映画を成功とみなしており、「続編にも前向き」だという。
(BANG Media International/よろず~ニュース)