料理をよりおいしくするための下ごしらえは、時として人間関係の修繕に必要な行為と似ているのかもしれない。コミックエッセイや創作マンガを手がけるまるいがんもさんの描く漫画『よくケンカする夫婦に隠し包丁を入れた子供の話』は題名にある通り、両親のために行動した子どもの優しさを“隠し包丁”に例えている。
以前まるいがんもさんのX(旧Twitter)に同作が投稿されると、多くの人が注目したようで8000件を超える「いいね」を獲得。ケンカをして険悪なムードが続く両親に悩む息子「ケン坊」と彼らが通っている“おでんとコーヒーしかないちょっと変わっているお店”のマスターによる温かい会話や、子どもの健気な行動が多くの読者を感動させたようだ。
両親が仲直りするために行動した子どもに対し、読者からは「本当に良い話!」「小さい子どもなのに立ち回りが器用すぎて大人よりも立派…」といった反響が続出。そこで作者であるまるいがんもさんに、同作を描いたきっかけについて話を伺った。
―同作を描いたきっかけを教えてください。
こちらは当時おでん屋さんを舞台にした作品をいくつか描いていまして、たしかそれの3作目だったかと思います。
それぞれの話をおでんの具材に絡めたオムニバスでした。大根で考えていた時に隠し包丁するよなぁ。何か活かせないかな…というところからストーリーを作りました。
―特に思い入れの強い場面がありましたら、教えてください。
最終ページのマスターとケン坊が通じ合ってる場面が個人的に好きですね。今だったらおそらく違う描き方をする気がしますが、ケン坊の賢さをマスターだけが知っているという終わり方が個人的に好きです。
―読者に向けてメッセージをお願いいたします。
読んでいただいてありがとうございます。これからも引き続き楽しんで読んでいただけるような漫画を描き続けていきますので、よろしくお願いいたします!
(よろず~ニュース特約・カキMONO.1)