地域政党・大阪維新の会代表の吉村洋文大阪府知事(49)が9日、府庁での会見で、女性問題をめぐり同党から離党勧告処分を受け、離党した大阪府岸和田市の永野耕平市長(46)が同日、市長続投を表明したことについて「進退と真実は、市長自身にしかわからない。進退については、市長が決められることだと思います」と話した。
大阪維新の会が永野氏を最終的に離党勧告処分にし、離党届を受理したことについて「女性の主張が事実であれば除名だと思います。ただ、永野市長と女性の主張が違う中で、裁判上の和解が成立していて、事実関係が認定できない。その中で永野市長と一緒にやっていくことが難しいという判断で離党勧告し、離党届を受理いたしました」と説明した。
吉村氏は「性加害があれば除名です。そこがやっぱり認定できない」とも述べた。
大阪維新の会は、11月19日に吉村氏が代表を続投し、新体制がスタート。直後の不詳事発覚に「非常に残念。裁判上の和解が成立しているとしても、市長が謝罪しているような内容があり、女性からは訴訟を提起されて、和解金を払うという状況になっているわけですから、いいはずがない。女性の主張…我々は事実は認定できないが、心のケアということを考えるとモヤモヤするというか、そういうものでもある」とした。
永野氏は、大阪府内の女性から性的関係を強要されたとして損害賠償を求める訴訟を起こされ、解決金500万円を支払い和解が成立。6日に開いた会見で、女性との不倫関係を認めて謝罪したが、性加害については「なかった」と一貫して否定した。
所属していた地域政党・大阪維新の会から除名されれば、市長を辞職する考えを示していた。同党は8日、綱紀委員会を開き「除名に至るだけの理由がない」として、最終的に離党勧告処分にしたと発表。3日に永野氏から出されていた離党届を受理した。
永野氏は9日、岸和田市役所で記者団に「市長職については、反省すべき点は反省して、今後も市民のために尽くしていきたい。あと1年の任期がありますから、しっかりとやっていきたい」と、市長を続投する考えを改めて示した。
(よろず~ニュース・杉田 康人)