米ロックバンド・REOスピードワゴンが、バンドとしての最後のツアーを終えた。今後はフロントマンのケヴィン・クローニンの名のもと活動を続けてゆくという。
57年にわたる活動を通し、世界中で4000万枚以上のレコードを売り上げた「涙のフィーリング」などのヒット曲で知られる同バンドが、21日にラスベガスのベネチアン・シアターで最後のライヴを行なった。
ケヴィンは、ステージで「1972年のゲイリー・リッチラスとの偶然の出会いが、私をシカゴのフォーク・シーンのクラブから世界最高の会場へと連れて行ってくれた」と振り返った。「本当に素晴らしかった。1000万枚を売り上げた『禁じられた夜』をはじめ、トラック一杯の曲を皆さんが心に刻み、自分のものにしてくれた」「私はそれがとても好きだ。とてもいい気分にしてくれる。みんなとREOファン・ファミリーがいなければ、僕のロックンロールの夢は叶わなかった」とファンや関係者に感謝の言葉を語った。
そして「REOスピードワゴンの名前は今夜引退するが、REOスピードワゴンの音楽、精神、曲は、このバンドとともに、そしてケヴィン・クローニンという名の僕とともに生き続ける。その冒険の旅に参加してくれることを願っている」と今後も活動を継続する意向を明らかにした。
REOスピードワゴンは1971年以降16作のスタジオアルバムをリリース。最後のアルバムは2009年のカバー曲を収録したクリスマスアルバム「ノット・ソー・サイレント・ナイト…クリスマス・ウィズ・REOスピードワゴン」だった。
バンドは今年9月にインスタで、年内で活動を終了するという声明を発表。ケヴィンと、ベースのブルース・ホールの間に「修復しがたい不和」が生じていたことも伝えた。声明では、以前に背中の手術を受けていたホールについて、バンドメンバーが「ファンが期待するレベルでパフォーマンスが出来るほど回復していない」と判断していたと明かした。復帰を望むホールと、GOサインを出せないケヴィンとの溝が深まり、修復不能になってしまったという。
ホールも、自身のフェイスブックにメッセージを掲載。「こんな形で終わるとは思っていなかったし、心が痛む。 ニールと私がワゴンを動かし続けるために全力を尽くしたことを知ってください」とコメントし、ファンに感謝を伝えていた。
(BANG Media International/よろず~ニュース)