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〝腐ったミカン〟俳優・直江喜一が吉本興業入り 上場企業管理職との二刀流継続、新喜劇でも「いい勉強」

よろず~ニュース 2025年1月7日 7時7分

 TBS系ドラマ「3年B組金八先生」第2シリーズ(1980―81年放送)で不良生徒役の「加藤優(まさる)」を演じ、〝腐ったミカン〟という流行語と共に時の人となった俳優の直江喜一が、吉本興業所属となることが7日、同社から発表された。

 上場企業の管理職でもある異色のベテラン俳優が大手芸能事務所で新たなスタートを切った。

 社寺建築での実績で知られる総合建設会社「松井建設」の社員でもある直江は2023年1月の定年後も、東京支店の営業第二部部長を引き続き務め、二級建築士、一級建築施工管理技士の資格も持つ。吉本では俳優部に所属。新天地でも〝二刀流〟を継続する。

 直江は「会社員として60歳の定年を迎え、『さぁ、また(芸能の仕事も)やっていくぞ!』と思っても、なかなか、きっかけがなく、このまま、あっという間に年を取ってしまうなと思った時、吉本新喜劇でも活躍されている芸人・はじめさんに仲を取り持ってもらって、私の意志を吉本さんサイドに伝えたところ、話が進みました。ありがたかったです」と経緯を説明した。

 笑いの殿堂「なんばグランド花月」で舞台を踏んでいた。

 「吉本新喜劇に2回、出させていただきました。初舞台は7-8年くらい前。『腐ったミカン』に絡めて周りからツッコまれ、僕は慣れてないからセリフがぶっ飛んじゃった。『これはヤバいな』と思いながらセリフを言っても、その間に芸人さんたちが話を挟み、セリフを忘れると、『どないしたんや』と、どんどんツッコまれるので、めちゃくちゃヘコんじゃうわけですよ。『これは吉本の洗礼にあったぞ』と実感した。その次は4年くらい前、次はリベンジだと思ってやりましたね。それでも、超満員の観客に飲まれて、『腐ったミカンがセリフ詰まりよった』みたいにツッコまれて、もうダメ、頭真っ白(笑)。いい勉強させてもらいました。また機会があれば、あの時の〝汚点〟を挽回しようかなと思いますね」

 お笑い芸人から刺激を受けてきた。

 「ダウンタウンさんとウッチャンナンチャンさんが共演した番組『夢で逢えたら』(フジテレビ系、88-91年放送)に武田鉄矢さんと一緒に出させていただいたり、(同局系の)『ウッチャンナンチャンの誰かがやらねば!』(90年)、『とんねるずのみなさんのおかげです』(88-97年)のドラマ仕立ての企画に出演していました。『お笑いの人って、一つの台本をこんなに広げちゃうのか。すごいな』と思って、芝居の幅も広がって、いい経験になった。ほんと、芸人さんのパワーと感性はすごいですよ。今後、より身近に接する機会も増えるでしょうから、まだまだ勉強できるし、いい刺激になる。役者として負けないようにやっていきたいと思います」

 「第2の故郷」という石川県の能登半島が震災から1年を迎えた。直江は「金沢で北陸の営業部長として3年間、単身赴任をしていたので、思い出の詰まった土地なんです。復興へのお手伝いができれば顔を出していきたい」と思いを語る。今後の活動としては、2月に「劇団かわざくら芝居とLive『ステージ フォー マネー』」(2月21-24日、アトリエファンファーレ高円寺)への出演が決まっている。

 8日に62歳の誕生日を迎える。直江は「せっかくの人生、楽しまなきゃ。〝名チョイ役〟としてワンシーンでもやらせていただければありがたいかなと。また、『一級建築施工管理技士』という現場の管理技術者の資格を持っている人も芸能界にはなかなかいないと思いますので、そういう資格を活かせるような番組もあれば。さらにきっかけを増やして頑張りたい」と飛躍の新年に意気込んだ。

(デイリースポーツ/よろず~ニュース・北村 泰介)

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