「2024YR4」と呼ばれる小惑星が、2032年のクリスマスあたりに地球に落下する可能性があると知られ「脅威」と評価されて以来、欧州宇宙機関(ESA)によって厳重な監視が続いている。直径は40から100メートル、時速3万8000マイル(約6万1000キロ)で動いており、衝突という事態となれば、周辺地域に大きな被害を与える可能性は大きい。
ESAは現在、この小惑星が地球に衝突する確率を1.2%と推計。専門家は、小惑星の衝突確率が1%を超えた場合の対応について議論するために会合を開く予定であり、小惑星の進路を変えるために宇宙船を衝突させることも含まれる可能性がある。
現時点で小惑星は遠ざかっているが、2028年に接近する見通し。そして、それが影響を及ぼす可能性はまだ完全には排除できない。
ESA惑星防衛局のフアン・ルイス・カノさんは「最も可能性の高いシナリオは、今年4月にこの物体が見えなくなる頃には、衝突確率が下がり、この物体について心配する必要がなくなるだろうというケースだ。しかし、この物体がリスクリストに残る可能性はまだわずかにある」とし、「2028年にこの物体が戻ってきて再び観測する時には、この物体が完全に衝突するかどうかを判断できるほど十分な時間が経過しているだろう。つまり、衝突確率はゼロか100%だろう」
小惑星の密度と構成はまだわかっていないが、フアン・ルイス・カノさんは「衝突の瞬間には秒速17.3キロメートル程度になるだろう。物体の密度は不明なので、推定する必要がある。そうした不確実性を考慮すると、放出されるエネルギー量は5メガトンから50メガトン(広島の原爆の約330―3330倍)の範囲になるだろう」と話した。
(BANG Media International/よろず~ニュース)