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三井住友FGがベトナムでノンバンク最大手への出資完了

財界オンライン 2021年12月14日 7時0分

「関係の強化について、確認することができた」と話すのは、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)社長の太田純氏。

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 11月24日、太田氏は来日中だったベトナムのファム・ミン・チン首相と都内のホテルで会談した。

 SMFGは21年4月、ベトナムのノンバンク最大手・FEクレジットへの出資を発表。10月には出資を完了し、最大1500億円を投じて持ち分法適用会社としたばかり。

 太田氏は社長就任前から「アジアに第2、第3の三井住友銀行を作る」としたアジア中心の「マルチ・フランチャイズ戦略」を主導してきた。

 これまでにインドネシア、フィリピン、インドで現地の金融機関と提携・出資をして足場を築いてきたが、ベトナムでもシェア50%を誇るノンバンクに出資することができた。

 チン首相との会談で太田氏は、FEクレジットへの出資におけるベトナム政府の協力に感謝を述べた上で、コロナ禍で影響を受けたベトナムの人々に対し100万ドルの義援金を寄付することを伝えた。

 それに対して、チン首相は「SMBCグループの投資・経営参画を歓迎し、今後ともベトナムとの協力について是非よろしくお願いしたい」と応じた。

 ベトナムでは近年、自動車の普及が進むなど人々の生活が変わり始めている。さらに、例えば東急がベトナム・ビンズン省の省都ビンズン新都市で「ベトナムに田園都市をつくる」というコンセプトで、東京ドーム200個分、1000ヘクタールの土地でまちづくりを進めるなど近代化が加速している。

 その意味で今回のSMFGのベトナムへの投資は、高まる個人の資金需要を捉えた動きだということができる。アジア市場は今後のメガバンクの成長を左右することになる。

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