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『コンビニのDXが加速』マイクロソフトとの提携で、店舗運営の効率化図るローソン

財界オンライン 2021年12月22日 15時0分

コンビニ業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいる――。

 ローソン(竹増貞信社長)が日本マイクロソフトと提携し、AI(人工知能)を活用して店舗運営の効率化を目指すことになった。実験では、店内にカメラやマイクを新たに設置し、売場の通過人数や来店客の滞留時間や商品の購入率などをデータ化。分析したデータを参考に、「お客様にとって買いやすい売場の実現と店舗の利益向上を図る」(同社)のが目的。

 実験は2022年3月まで、神奈川県内の4店舗で実施。成果があれば今後、全国のローソン店舗に拡大させたい考えだ。

 同社は2020年10月、社内で『ローソングループ大変革実行委員会』を立ち上げ、商品の刷新や店舗改装、AIを活用した値引き販売の推奨実験などを進めてきた。すでに東京や埼玉、千葉の約110店舗で『無印良品』の商品を販売している他、商品を陳列する什器を変更したりして、2021年度に約5千店舗の売り場改装を進めようとしており、今回のAI活用もその一環だ。

 最近のAI活用事例では、ファミリーマートも、神奈川県相模原市内の店舗でAI搭載ロボットを導入。1日約1千本行われている飲料の陳列業務を、店舗従業員に代わってロボットが24時間担えるようにする考え。セブンーイレブン・ジャパンもネットコンビニ事業の強化に当たって、AIを活用した商品発注や、配送ルートの最適化などを模索している。

 各社がDX化を進めるのは、コンビニ業界を巡る環境変化が大きい。約40年右肩上がりで成長してきたコンビニ業界も、近年は成長が鈍化。24時間営業を支える従業員が慢性的な人手不足に陥っている他、コロナ禍で在宅需要が高まったことで、今はスーパーに顧客が流れるようになっている。

 各社とも無人店舗などの開発を急ぐが、まだまだ試験的な意味合いが強い。それでも、コンビニの競争軸がおにぎりや弁当などの商品開発から、人手不足の解消と生産性向上へ向けたデジタル改革に移ってきたとは言えそうだ。

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