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【総務省】1票の格差是正へ 衆院 小選挙区「10増10減」確定

財界オンライン 2021年12月24日 15時0分

総務省は11月30日、2020年国勢調査の確定値を公表した。外国人を含む総人口は20年10月1日時点で1億2614万6099人と、15年実施の前回から94万8646人(0・7%)減少。2回連続のマイナスで、人口減少社会の到来を改めて印象付けた。

 日本人は1・4%減の1億2339万8962人。外国人は43・6%増の274万7137人と過去最多だった。世帯数は5583万154世帯と過去最高を更新。総人口に占める65歳以上の割合は26・6%から28・6%に上昇した。

 都道府県別では、39道府県で人口が減少。増えたのは東京や沖縄など8都県だけだった。東京、埼玉、千葉、神奈川4都県の「東京圏」で全国の人口の約3割を占め、東京一極集中が鮮明になった。 

 一方、「1票の格差」是正を目的に、今回の国勢調査の結果に基づき衆院小選挙区の定数に人口比をより正確に反映させる「アダムズ方式」が導入される。確定値を踏まえ、15都県で「10増10減」の定数見直しが必要となる。

 これにより定数が増えるのは5都県。東京が5増えて今の25から30になる。神奈川は2、埼玉、千葉、愛知は各1の増加となる。一方、宮城、福島、新潟、滋賀、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、長崎の10県でそれぞれ1つずつ減る。

 10増10減の確定を受け、金子恭之総務相は「衆議院議員選挙区画定審議会においては適切に区割りの改定作業が進められていく」と述べた。同審議会は2022年6月25日までに改定案を首相に勧告する。

各党は今後、候補者の調整を迫られるが、特に自民党は、小選挙区の定数が減る10県のうち滋賀、岡山、山口、愛媛4県で議席を独占しており、調整が難航する可能性がある。

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