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SOMPOホールディングスでトップ人事、キーワードは「多様性」

財界オンライン 2021年12月31日 18時0分

「リアルデータ」で新たな事業を開拓
「『安心・安全・健康のテーマパーク』を実現していくのにふさわしい人達。特徴は『多様性』」と話すのはSOMPOホールディングス社長グループCEO(最高経営責任者)の櫻田謙悟氏。

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 2021年12月15日、SOMPO HDは主要会社のトップ人事を発表した。持ち株会社は22年4月1日付で櫻田氏が会長グループCEO、社長グループCOO(最高執行責任者)には執行役専務の奥村幹夫氏が就任する。

 また、主要事業会社である損害保険ジャパンは社長の西澤敬二氏が代表権のない会長、社長には取締役常務執行役員の白川儀一氏が就く。

 SOMPO HDは指名委員会で人事を決定しているが、その判断材料を提案した櫻田氏は「奥村、白川とも一時期会社を辞め、外から当社を見ていた経験を持っている」と話す。

 奥村氏は筑波大学体育学群卒業で、サッカーに打ち込んできた。同期に長谷川健太氏、後輩に中山雅史氏がいる。06年に投資銀行に転職したが復帰。

 また、白川氏は若手時代にソフトテニスに打ち込むために会社を辞めたが、こちらも再び戻ってきた。

 櫻田氏自身、出向ではあるが4年間のアジア開発銀行での経験が自身の大きな転機になったと話しているだけに、選定の一つのポイントになったようだ。

 SOMPO HDは冒頭の櫻田氏の言葉のように会社の姿を「安心・安全・健康のテーマパーク」と定義、その観点で介護事業にも取り組んできた。

 そして保険や介護で得たデータを組み合わせて、「保険を超えたサービス」(奥村氏)を提供するために「リアルデータプラットフォーム」の構築も目指す。

 これによって、まだ構想段階ではあるが「認知症と自動車のデータを組み合わせて、両者が一体となることで提供できるソリューションが生まれる可能性がある」と櫻田氏。

 その意味で「21世紀のオイル」とも言われる「データ」で新たなサービスを生み出すことが、今後のSOMPO HDが目指す方向性。顧客のニーズが多様化する中、それをいかに掴み、事業化、収益化するかが、今後ますます問われることになる。

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