「伝統的な銀行モデルから脱却し、銀行の高い信用力を有した総合金融グループとしての評価を市場から獲得することで、新生銀行グループの企業価値を高めていきたい」─こう話すのは新生銀行社長の川島克哉氏。
【あわせて読みたい】SBI・北尾吉孝が新生銀行獲得で背負った『プラス・マイナスの両面』
2月8日、SBIホールディングスの傘下に入った新生銀行は臨時株主総会を開催した。社長の工藤英之氏以下7人の取締役のうち6人が退任。社長にはSBIHD副社長だった川島氏、会長に元金融庁長官の五味廣文氏が就くなど、経営体制が刷新された。
川島氏は1963年3月島根県生まれ。85年山口大学経済学部卒業後、野村証券入社。95年には、当時の上司で現在SBIホールディングス社長の北尾吉孝氏とともに孫正義氏率いるソフトバンクに移った。
その後はSBIで証券のみならず銀行、ベンチャーキャピタル、地方銀行連携など、幅広い分野で経営に携わってきた。北尾氏の野村証券時代からの部下であり、現在の最側近と言っていい存在。新生銀行で成果を上げることは、SBIの次代の経営を考える上でも重要。
新生銀行前社長の工藤氏はSBIグループ入りで「業績向上のみならず、公的資金返済も新たなステージに入る」と話したが、新生銀行に残る約3500億円の返済は引き続き重くのしかかる。
国から注入された優先株は普通株に転換されており、国が公的資金を回収するには7490円という株価を実現する必要があるが、足元では2300円前後で推移している。新生銀を非上場化し、政府と相対で返済する案も取りざたされるが、川島氏は「収益力を高め、企業価値を上げることが大事」と述べるにとどめた。
SBIHD社長の北尾氏は公的資金返済に向け「3年」という目処を示した。この実現は「金融を核に、金融を超える戦略を打っていく」と宣言する北尾氏の構想を具現化するためにも必達目標と言っていい。
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川島氏は1963年3月島根県生まれ。85年山口大学経済学部卒業後、野村証券入社。95年には、当時の上司で現在SBIホールディングス社長の北尾吉孝氏とともに孫正義氏率いるソフトバンクに移った。
その後はSBIで証券のみならず銀行、ベンチャーキャピタル、地方銀行連携など、幅広い分野で経営に携わってきた。北尾氏の野村証券時代からの部下であり、現在の最側近と言っていい存在。新生銀行で成果を上げることは、SBIの次代の経営を考える上でも重要。
新生銀行前社長の工藤氏はSBIグループ入りで「業績向上のみならず、公的資金返済も新たなステージに入る」と話したが、新生銀行に残る約3500億円の返済は引き続き重くのしかかる。
国から注入された優先株は普通株に転換されており、国が公的資金を回収するには7490円という株価を実現する必要があるが、足元では2300円前後で推移している。新生銀を非上場化し、政府と相対で返済する案も取りざたされるが、川島氏は「収益力を高め、企業価値を上げることが大事」と述べるにとどめた。
SBIHD社長の北尾氏は公的資金返済に向け「3年」という目処を示した。この実現は「金融を核に、金融を超える戦略を打っていく」と宣言する北尾氏の構想を具現化するためにも必達目標と言っていい。