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【総務省】ふるさと納税の交付税訴訟 大阪・泉佐野市がまた勝訴

財界オンライン 2022年4月28日 11時30分

ふるさと納税で多額の寄付を集めた大阪府泉佐野市の特別交付税を減額した国の決定は不当だとして、市が国に決定の取り消しを求めた訴訟の判決が3月10日、大阪地裁であった。

 判決は、地方交付税法はふるさと納税による寄付金収入を特別交付税減額の要因として定めておらず、違法だとして、決定を取り消した。市がふるさと納税新制度からの除外取り消しを求めた訴訟でも、市の逆転勝訴がすでに確定。相次ぐ敗訴に総務省関係者はショックを隠せない。

 ふるさと納税の旧制度では、寄付金獲得を狙う自治体間の返礼品競争が過熱。是正に向け国は、返礼品を寄付額の3割以下とし、地場産品に限るよう通知した。こうした基準を盛り込んだ新制度が2019年6月から始まった。

 しかし、新制度開始直前に泉佐野市は、インターネット通販アマゾンのギフト券を上乗せするキャンペーンを展開し、「駆け込み」で多額の寄付を獲得した。総務省は市の財政に余裕があるとみなし19年度分の市の特別交付税を大幅に減額。災害関連を除いて配分せず、交付額は前年度比4億4千万円減の約5300万円となった。

 特別交付税減額をめぐっては、国の要請を無視し、制度の不備を突く形で多額の寄付金を集めた泉佐野市への「ペナルティー」と捉える向きが多かった。当時の市の姿勢に対する疑問は消えないものの、判決は国の手法に「ノー」を突き付けた形。泉佐野市との法廷バトルは今後も続くことになり、関係者からはため息が漏れている。

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