石油元売り国内最大手ENEOSホールディングス(齊藤猛社長)傘下のENEOSは、NECから電気自動車(EV)の充電サービス事業を継承した。
ENEOSはEV充電器(急速充電器を含む普通充電器)約6100基の運営・管理やシステムの運用を行っているNECと、EV充電ネットワークの拡充や新サービスの創出について協業の検討を進めてきた。今回、ENEOSはEV充電器約4600基の運営を承継。今後は全ての充電器の運営を承継したい意向で、「電動車普及促進に向けた環境変化をチャンスと捉え、EV充電ネットワークの拡充を推進していく」(同社)。
近年は世界中で脱炭素化が進み、各国でガソリン車の販売規制が強化されるなど、走行中に温室効果ガスを排出しないEVの需要が拡大。日本政府も2035年までに新車販売における電動車比率を100%にする方針を打ち出している。
また、政府は2030年までにEVの急速充電器(高速道路のサービスエリアや公共施設など、外出先で行う短時間での充電)を3万基設置する目標を掲げているが、2021年7月時点で7700カ所に留まっているのが現状。急速充電器の設置や維持には100万円以上のコストがかかるとされ、EV普及にはまだまだ課題がある。
あるエネルギー業界首脳も「水素を活用した燃料電池自動車(FCV)に不可欠な水素ステーションの建設と同じで、インフラ整備が先か、EVやFCVの普及が先かで、いつも”卵が先か、鶏が先か”という議論になって終わってしまう」と悩ましい様子だ。
国内シェア5割と、石油元売り首位のENEOS。しかし、世界的な脱炭素化の動きや人口減少、そして、EVの普及などによって、石油需要は減少傾向にある。それだけに、同社も近年は再生可能エネルギーの開発や水素ステーションの運営など、事業を多角化しているところ。
今回、EV充電サービス事業を開始したのも多角化の一環。石油に頼らない事業ポートフォリオの構築を急ぐENEOSである。
【経済産業省】増加する「出力制御」 再エネ普及に大きな課題
ENEOSはEV充電器(急速充電器を含む普通充電器)約6100基の運営・管理やシステムの運用を行っているNECと、EV充電ネットワークの拡充や新サービスの創出について協業の検討を進めてきた。今回、ENEOSはEV充電器約4600基の運営を承継。今後は全ての充電器の運営を承継したい意向で、「電動車普及促進に向けた環境変化をチャンスと捉え、EV充電ネットワークの拡充を推進していく」(同社)。
近年は世界中で脱炭素化が進み、各国でガソリン車の販売規制が強化されるなど、走行中に温室効果ガスを排出しないEVの需要が拡大。日本政府も2035年までに新車販売における電動車比率を100%にする方針を打ち出している。
また、政府は2030年までにEVの急速充電器(高速道路のサービスエリアや公共施設など、外出先で行う短時間での充電)を3万基設置する目標を掲げているが、2021年7月時点で7700カ所に留まっているのが現状。急速充電器の設置や維持には100万円以上のコストがかかるとされ、EV普及にはまだまだ課題がある。
あるエネルギー業界首脳も「水素を活用した燃料電池自動車(FCV)に不可欠な水素ステーションの建設と同じで、インフラ整備が先か、EVやFCVの普及が先かで、いつも”卵が先か、鶏が先か”という議論になって終わってしまう」と悩ましい様子だ。
国内シェア5割と、石油元売り首位のENEOS。しかし、世界的な脱炭素化の動きや人口減少、そして、EVの普及などによって、石油需要は減少傾向にある。それだけに、同社も近年は再生可能エネルギーの開発や水素ステーションの運営など、事業を多角化しているところ。
今回、EV充電サービス事業を開始したのも多角化の一環。石油に頼らない事業ポートフォリオの構築を急ぐENEOSである。
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