「このような事態を引き起こしたこと、社長として重く受け止め、深く反省を致しております」と謝罪するのは、SMBC日興証券社長の近藤雄一郎氏。
【あわせて読みたい】SMBC日興証券相場操縦事件の教訓 『稼ぐ人達』に組織が引きずられた理由
2022年6月24日、SMBC日興証券は、同社元役員及び社員が逮捕・起訴された「相場操縦疑惑」に関する、外部弁護士による調査報告書を公表した。
今回の問題は同社の「ブロックオファー」という取引で起きた。ブロックオファーを引き受けていた5つの銘柄について、立会時間終了直前に自己勘定で買付を入れていた行為が証券取引等監視委員会、東京地検特捜部からは「違法な安定操作取引」(金商法159条3項)とされた。
今回の報告書は、問題の取引について「不適切かつ不公正な行為」としたが、違法であったか否かについての判断は避けた。また、問題が発生した要因として「ガバナンス態勢全般の機能不全」などを指摘した。
被告となった元役員・社員は皆、株式の買付や買い支えをしたことは認める一方で、違法性については争う方針の模様で、今後は公判に委ねられる。
また、今回の問題で、金融庁は一部業務停止命令などの行政処分を出す見通し。近藤氏は「責任の所在を明確にした上で、私も含めた厳正な社内処分など対処をしていく」としたが、どういった形で辞任も含めた「経営責任の明確化」を図るかが次の焦点となる。
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2022年6月24日、SMBC日興証券は、同社元役員及び社員が逮捕・起訴された「相場操縦疑惑」に関する、外部弁護士による調査報告書を公表した。
今回の問題は同社の「ブロックオファー」という取引で起きた。ブロックオファーを引き受けていた5つの銘柄について、立会時間終了直前に自己勘定で買付を入れていた行為が証券取引等監視委員会、東京地検特捜部からは「違法な安定操作取引」(金商法159条3項)とされた。
今回の報告書は、問題の取引について「不適切かつ不公正な行為」としたが、違法であったか否かについての判断は避けた。また、問題が発生した要因として「ガバナンス態勢全般の機能不全」などを指摘した。
被告となった元役員・社員は皆、株式の買付や買い支えをしたことは認める一方で、違法性については争う方針の模様で、今後は公判に委ねられる。
また、今回の問題で、金融庁は一部業務停止命令などの行政処分を出す見通し。近藤氏は「責任の所在を明確にした上で、私も含めた厳正な社内処分など対処をしていく」としたが、どういった形で辞任も含めた「経営責任の明確化」を図るかが次の焦点となる。