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【訃報】「そごう・西武」元社長の和田繁明氏が死去

財界オンライン 2022年8月25日 18時0分

そごうと西武百貨店の再建に尽力し、両社の統合会社・ミレニアムリテイリング(現そごう・西武)社長をつとめた和田繁明氏が死去した。88歳だった。

 和田氏は1934年東京都生まれ。西武百貨店で社長、会長をつとめた後、倒産した十合(そごう)の社長に就任。2003年に2年前倒しでそごうの民事再生手続きを終結させ、債務超過に陥っていた西武百貨店の再生を果たし、”再生請負人”と評されるようになった。

 05年には盟友、セブン&アイ・ホールディングス会長(当時、現在は名誉顧問)の鈴木敏文氏と意気投合し、セブン&アイの傘下に入ることを決めた。

 この秋から約10年ぶりに西武池袋本店を改装することを決めた同社だが、百貨店業界を取り巻く環境は厳しい。そこへ来て長期化するコロナ禍やインバウンド(訪日外国人)の減少もあり、セブン&アイは同社を売却する方針。米投資ファンドを軸に売却先を選定している中での和田氏の訃報だった。

 和田氏は「小売業は地域と密着しているから成り立つ。効率一辺倒や利益だけを重視する経営では立ち行かない」というのが持論だった。こうした考えは今後、同社の経営に引き継がれるのだろうか。

合掌

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