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日本初の美と健康の専門職大学を設立する理由は何ですか? ミス・パリ・グループ代表 下村朱美

財界オンライン 2022年10月26日 18時0分

『エステティック ミス・パリ』や『男のエステ ダンディハウス』などのエステティックサロンを手掛けるミス・パリ・グループ。同グループは2023年4月、日本初となる美と健康の専門職大学『ビューティ&ウェルネス専門職大学』を開学する予定。「生きることの充足感を持って健康で幸せな長寿を実現するための新たな学問分野を確立したい」と語る下村氏に大学設立の狙いを直撃した─。

人々の健康と幸福を目指した未来志向型の教育体系を
 ─ 下村さんが2023年4月に『ビューティ&ウェルネス専門職大学』を開学することになりました。この開学の狙いから聞かせてもらえませんか。

 下村 今は人生100年時代と言われるようになり、単に長生きをするだけでなく、QOL(Quality of life=生活の質)を高めるためにどうしたらいいかと。ですから、従来の医療や保健衛生を教える大学ではなく、生きることの充足感を持って健康で幸せな長寿を実現するためにはどうしたらいいのか、ということを考える学問分野を確立しようと思い、今回の大学設立につながりました。

 目的は理論に基づいた技術を備えたセラピスト、美や健康といったビューティ&ウェルネス領域を切り拓くマネジメント人材を育てることです。美と健康の専門職大学は日本初ですので、これからのビューティ&ウェルネス産業を発展・牽引していくリーダーを育てていきたいと考えています。

 ─ 美と健康というコンセプトを打ち出したのは日本で初めてになるんですね。

 下村 ええ。ある調査によると2020年で、世界のウェルネス産業市場は500兆円と言われています。高齢化は世界中で進んでいますから、それに伴い、健康長寿に関連する指標はどんどん大きくなっていくはずです。

 人は高齢になると、食べて飲んで贅沢三昧したいというよりは、心身ともに健康で豊かな人生を送りたいと思う人が増えてきます。ですが、豊かで幸せだと思える人生をどうやって手に入れるのか、その手法が分からない。

 例えば、心が豊かになるにはどうしたらいいのか、身体が健康であるためにどんな習慣を身につけ、どんな食べ物を食べたらいいのか、どんな運動や考え方をしたらいいのか。自分に合っている方法は何なんだろうと答えが見つからない人も多いと思います。

 ─ 体系だって分からないということですか。

 下村 要するに、体系だって教えることのできる専門家がいないんです。スポーツだったらスポーツ、医療なら医療、美容、栄養学の専門家はいますが、それらを横串にさして、医学から運動、栄養、美容、心理、芸術、経営などを総合的に学べる大学が今はありません。

 わたしたちが一番大事にしているのは、やはり美しさ(ビューティ)です。わたしは多くの方たちが、美しさに包まれて、健康で幸せな人生を歩んでいってほしいと思っています。人々の健康と幸福を目指した、未来志向型の教育体系をつくりたい。ウェルネス産業というのは未来志向型の産業ですから、この大学で美と健康にかかわる幅広い知識を持った人たちを育てていきたいと考えています。

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