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三井不動産・菰田正信社長が語る2023年「リアルとデジタルを組み合わせた街づくりを」

財界オンライン 2023年1月17日 18時0分

─ 生き方・働き方改革が進む中で、三井不動産社長の菰田正信さん、2023年の都市開発など事業展開はどうなりますか。 

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 菰田 コロナ禍でテレワークやオンライン会議ができることはわかりましたが、一方でオンラインにはできないフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションが大事だということが再確認されました。 

 ですから、今後の街づくりはリアルとデジタルを最適に組み合わせることが非常に大事になります。これまで使い切れていなかった街のデータ、デジタル技術を使って、機能を強化していくことが重要です。 

 そして、リアルで大事なのは、人間の根源的な欲求である人との触れ合いです。また都市の力はヒト・モノ・カネ・情報の集積ですが、それらは全て「人」に付いてきます。 

 人が集まる街をつくることで、モノもカネも情報も集まってくるのです。 

 ─ リアルとデジタルの融合ということですが、具体的に、どういう形で人を集めますか。 

 菰田 大事なのはスポーツやエンターテインメントです。音楽関係においては、ライブ関連の売り上げが伸びています。CDや配信で音楽は聴けますが、実際にライブに行った時に五感で感じる感動は、デジタルでは伝わらないのです。 

 スポーツも、われわれは東京ドームを買収し、横浜市役所跡地も横浜スタジアムと一体開発、さらには神宮外苑の再開発も神宮球場や秩父宮ラグビー場を含んでいます。その意味でスポーツ、エンターテインメントは、今後の街づくりの鍵を握っています。 

 ─ 開発を手掛けた「東京ミッドタウン八重洲」が完成しましたが、東京の都市力という観点で役割をどう考えますか。 

 菰田 東京というゲートウェイ駅で、丸の内・大手町では大規模オフィスの開発が進んできました。 

 一方、われわれが手掛けている八重洲から日本橋にかけては町人の街で、水と緑、昔ながらの路地裏も残っています。 

 ミッドタウン八重洲は、日本橋と同様、良いものを残しながら、新しいものにしています。例えばビル内に区立の城東小学校が入りますが、もともとこの地にあった校舎が新しい形で再び蘇ります。 

 また、顔認証やタッチレスボタンなどの非接触設備、高機能フィルター、様々な場面で活躍するロボットを導入するなど感染症対策を取っています。 

 ─ 各産業でDXが叫ばれますが、どう取り組みますか。 

 菰田 われわれは人々が暮らしやすく、働きやすい環境をつくるためにDXを活用します。例えば、暮らし方、食生活などのデータを、同意を得た上で取得し、未病の予防なども街づくりの中で進めていきたい。 

 ウェルビーイングのためにデジタル技術とデータを活用していきます。

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