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【新春インタビュー】森トラスト・伊達美和子社長「2023年はホテルの開業が増える年に」

財界オンライン 2023年1月23日 18時0分

─ 森トラスト社長の伊達美和子さん、コロナ禍の中で多くの企業がリアルとオンラインのハイブリッドを模索しましたが、今後のオフィスのあり方をどう考えますか。 

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 伊達 今後もハイブリッドの要素は残ると思います。大事なのは選択肢が増えることです。リアルなオフィスは、出社する目的が明確である必要があります。企業側が社員に対して、行きたくなる場所として提示できるかが重要になります。 

 われわれのオフィスは、その取り組みをしやすい空間を用意しております。例えば内階段やテラスなどは、偶発的なコミュニケーションを生む装置として期待され、テナント候補の方々からご評価いただいています。いかに交流しやすい空間を提供するかが、デベロッパーとしての役割であり、リアルでのコミュニケーションに加えて、デジタルも活用した交流を総合的にプロデュースすることが求められています。 

 ─ 様々な都市開発を進めていると思いますが、23年に注力するプロジェクトは? 

 伊達 24年に第1期が竣工予定の「東京ワールドゲート赤坂」の完成に向けて着実に事業を進めていきたいと思っています。ホテル事業では22年10月に「東京エディション虎ノ門」が各レストランをフルオープンさせることができました。インバウンドも復活の兆しが見えてきており、当初予定した状況になりつつあります。 

 それに加えて23年には「東京エディション銀座」が開業を予定しています。虎ノ門よりもコンパクトな「スモールラグジュアリー」の良さを生かしたホテルになると思います。 

 ─ 奈良にも新しいホテルを開発するそうですが。 

 伊達 当社は20年に「JWマリオット・ホテル奈良」を開業しましたが、23年夏には奈良公園内の吉城園で「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良」というスモールラグジュアリーホテルを開業する予定です。 

 大正時代に建てられた和風の建物を生かしながら、自然に溶け込むような旅館風のホテルを開業します。 

 国内だけでなく海外の方にも喜んでいただけるのではないかと期待しています。 

 ─ 米国での投資にも積極的ですが、為替の円安状況をどう見ていますか。 

 伊達 為替のことを考え始めると投資しづらくなりますが、資金調達の方法を戦略的に考えながらポートフォリオを組むことによって、良い物件であれば米国など海外でも投資をしていきたいと考えています。 

 米国における足元の不動産投資の動きは鈍ってきており、それ以前には入ってこなかったような優良物件の情報も入ってくる状況にあるため、チャンスがあると思っています。

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