─ 待ちわびた国産のコロナ飲み薬「ゾコーバ」が承認されました。塩野義製薬会長兼社長CEOの手代木功さん、まずはその感想から聞かせてください。
人手不足時代の学び直しをどう進めるか 関根 潔・インタラクティブソリューションズ代表取締役
手代木 パンデミックというかなり非日常的な状況が続いてきた中で我々も最大限の努力はしてきたつもりですが、当局の方々も医師の方々も、あるいは一般の方々も含めて、なかなか緊急承認制度下での医薬品の承認に関して、皆様の納得が得られるという状況にありませんでした。その意味では、私どももずいぶん苦労しました。
ただ、落ち着いて考えてみると、これは正直、誰のせいでもないなと思います。国民の皆様をはじめ、皆様が医療業界のことについて考えている中で、なかなか、どうすれば確定的な形でことを進めていくことができるのかは難しいと感じました。
─ 誰もが初めての経験になったわけですからね。
手代木 はい。約100年ぶりに、これほど大きなパンデミックが起こった中で、我々としてもずいぶん大きな学びをいただいたと思います。
問題は次にもし同じようなパンデミックが起こったときには、もう少し速やかに国民の皆様に、必要な薬やワクチンをお届けできなければならないということです。その意味では、今回の緊急承認は1つのマイルストーンになったのではないかと思います。
つまり、今回のことから自分たちが何を学び、そして、次のより良い薬の開発や研究につなげていくのかが重要です。そこを踏まえた上で、今はとにかく国民の皆様に「ゾコーバ」を1日も早くお届けしたいと思っています。
厚生労働省様も祝日にもかかわらず、検品などにご対応いただいています。我々も含めて、皆がどうすれば早く国民の皆様に必要な薬をお届けできるかということに、かなり勢力的に取り組んでいただいています。
─ ゾコーバがあることで、医療機関の安心感は増すのではないでしょうか。
手代木 ゾコーバに関しては、治験において、相当量の日本人やアジア人での安全性や有効性に関するデータを蓄積していますが、やはり薬ですので承認をいただいた日が本当の意味でのスタートです。
承認取得は、ゴールでも何でもありません。ここから本当に安全性や有効性をより多くの方々にご確認いただきながら、この薬を育てるという「育薬」の一歩目が始まったばかりです。今はまだ、スタートラインに立たせていただいたに過ぎません。
今後も医師の先生方や医療関係者の方々、患者様も含めて真摯な姿勢で我々も向きあっていきたいと思っています。
※インタビューは2022年11月24日に実施
人手不足時代の学び直しをどう進めるか 関根 潔・インタラクティブソリューションズ代表取締役
手代木 パンデミックというかなり非日常的な状況が続いてきた中で我々も最大限の努力はしてきたつもりですが、当局の方々も医師の方々も、あるいは一般の方々も含めて、なかなか緊急承認制度下での医薬品の承認に関して、皆様の納得が得られるという状況にありませんでした。その意味では、私どももずいぶん苦労しました。
ただ、落ち着いて考えてみると、これは正直、誰のせいでもないなと思います。国民の皆様をはじめ、皆様が医療業界のことについて考えている中で、なかなか、どうすれば確定的な形でことを進めていくことができるのかは難しいと感じました。
─ 誰もが初めての経験になったわけですからね。
手代木 はい。約100年ぶりに、これほど大きなパンデミックが起こった中で、我々としてもずいぶん大きな学びをいただいたと思います。
問題は次にもし同じようなパンデミックが起こったときには、もう少し速やかに国民の皆様に、必要な薬やワクチンをお届けできなければならないということです。その意味では、今回の緊急承認は1つのマイルストーンになったのではないかと思います。
つまり、今回のことから自分たちが何を学び、そして、次のより良い薬の開発や研究につなげていくのかが重要です。そこを踏まえた上で、今はとにかく国民の皆様に「ゾコーバ」を1日も早くお届けしたいと思っています。
厚生労働省様も祝日にもかかわらず、検品などにご対応いただいています。我々も含めて、皆がどうすれば早く国民の皆様に必要な薬をお届けできるかということに、かなり勢力的に取り組んでいただいています。
─ ゾコーバがあることで、医療機関の安心感は増すのではないでしょうか。
手代木 ゾコーバに関しては、治験において、相当量の日本人やアジア人での安全性や有効性に関するデータを蓄積していますが、やはり薬ですので承認をいただいた日が本当の意味でのスタートです。
承認取得は、ゴールでも何でもありません。ここから本当に安全性や有効性をより多くの方々にご確認いただきながら、この薬を育てるという「育薬」の一歩目が始まったばかりです。今はまだ、スタートラインに立たせていただいたに過ぎません。
今後も医師の先生方や医療関係者の方々、患者様も含めて真摯な姿勢で我々も向きあっていきたいと思っています。
※インタビューは2022年11月24日に実施