赤字続く『ABEMA』の立て直しを置き土産に
「社長をやればやるほど、どんどんこの仕事が引継ぎ困難になっていくことを実感し、ずっと危機感を持っていました」
3月20日、IT大手・サイバーエージェント社長の藤田晋氏が自身のブログを通じて、3年後の2026年に会長に昇格することを明らかにした。3月18日に同社の創業25周年を迎えたことについて触れたもので、今後3年で新社長を内部から昇格させる予定だという。
その条件は、同社のインターネットテレビ『ABEMA(アベマ)』事業をしっかりと軌道に乗せること。テレビ朝日と共同で立ち上げたアベマは現在27チャンネルまで拡大しているが長年、赤字が続いている。
アベマは昨秋開催されたサッカーのワールドカップを全試合無料放送し、利用者は約3400万人に拡大。しかし、放映権料などがかさみ、第1四半期(2022年10―12月期)のメディア事業は93億円の営業赤字を計上した。
同社ではワールドカップの無料放送は〝先行投資〟という位置づけで、今後の広告収入や課金サービスの増加を目指しており、藤田氏は赤字解消を〝置き土産〟に社長を退任する意向だとみられる。
「サイバーエージェントは20代や30代の若いうちから活躍できることが組織の活力の源泉になっています。だからこそ象徴的な社長がずっと変わらないことを避けたい」と語る藤田氏。
24歳で起業した藤田氏も今年で50歳。日本電産(4月からニデック)やソフトバンクグループ、ファーストリテイリングなど、大企業の創業者にとって、後継者への引継ぎは難しいものだが、人生の節目の年に本格的な後継者選びに着手することを決めたようだ。
『獺祭』の旭酒造会長・桜井博志氏を直撃 72歳で米国移住を決断した理由は何ですか?
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その条件は、同社のインターネットテレビ『ABEMA(アベマ)』事業をしっかりと軌道に乗せること。テレビ朝日と共同で立ち上げたアベマは現在27チャンネルまで拡大しているが長年、赤字が続いている。
アベマは昨秋開催されたサッカーのワールドカップを全試合無料放送し、利用者は約3400万人に拡大。しかし、放映権料などがかさみ、第1四半期(2022年10―12月期)のメディア事業は93億円の営業赤字を計上した。
同社ではワールドカップの無料放送は〝先行投資〟という位置づけで、今後の広告収入や課金サービスの増加を目指しており、藤田氏は赤字解消を〝置き土産〟に社長を退任する意向だとみられる。
「サイバーエージェントは20代や30代の若いうちから活躍できることが組織の活力の源泉になっています。だからこそ象徴的な社長がずっと変わらないことを避けたい」と語る藤田氏。
24歳で起業した藤田氏も今年で50歳。日本電産(4月からニデック)やソフトバンクグループ、ファーストリテイリングなど、大企業の創業者にとって、後継者への引継ぎは難しいものだが、人生の節目の年に本格的な後継者選びに着手することを決めたようだ。
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