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日本HP社長・岡戸伸樹「人口減でもまだまだ国内市場の掘り起こしは可能!」

財界オンライン 2023年6月8日 7時0分

「コロナ禍で働き方が変化し、出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークが当たり前になった。一家に1台のパソコン(PC)が一人1台の時代になり、PCはもはや重要な社会インフラ。国内市場でもまだまだ需要は開拓できる」

 ハイブリッドワークの定着や、文部科学省が推進する〝GIGAスクール構想(生徒に一人1台の学習端末を配布する)〟もあって、コロナ禍で需要が急増した国内PC市場。

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 これまでPCに求められていたのは処理能力の早さや軽さだったが、接続環境が多様化したことで、PC自体のセキュリティ強化の需要が高まっているという。オンライン会議の普及でカメラの質やクリアな音声が求められ、周辺機器も増加した。

 近年は3Dプリンターやゲーム用のゲーミングPCも強化。

「ゲーム専用機やスマホゲームを含めて、現在は約5500万人のゲーミングユーザーがおり、日本人の2人に1人が何らかの形でゲームをしている。若い人たちはゲームを通したコミュニティづくりが進んでいるので、ゲームを通して人とつながりたいと考えているユーザーにも最適なPCを提供していく」

 同社の法人向けPCで特徴的なのは、1999年から始めた国内生産。東京・日野にある生産拠点で、日本ならではの高い品質を担保。「メイド・イン・東京」を武器に、世界で最も製品に対する要求が厳しい日本のユーザーに受け入れられる製品づくりを手掛けている。

 ただ、今後はコロナ禍での巣ごもり需要も一巡。人口減少が続く日本市場で同社はどのように成長していく考えなのか?

「世界で一番高齢化が進んでいる日本において、シニアにデジタルの価値を提供していくことは当社の重要な使命。定年後のシニアや若年層の個人普及率はまだ低いので、人口減でも様々なビジネスチャンスがある。ものづくりの変革を支援する3Dプリンターなども含め、デジタルの力で日本に貢献したい」

 座右の銘は「凡事徹底」。日々の地道な努力で、国内市場の掘り起こしを図る経営者だ。

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