両社が抱えていた課題
「Tポイントと一緒になり、最後の『ミッシングリンク』を埋められた」─こう話すのは三井住友フィナンシャルグループ社長の太田純氏。
【あわせて読みたい】三井住友FGが個人向けアプリ 「金融サービスの新標準に」
三井住友FGとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は、2024年春のポイント事業統合時の名称を「Vポイント」に統一する。
両社は22年に資本・業務提携。この際にポイント事業を共同事業化する方針を決めていた。三井住友FGの三井住友カードがクレジットカードに付随して発行している「Vポイント」と、CCCが展開する「Tポイント」を統合。
現在のVポイントの会員数は約2000万人と少なく「知名度という点で十分に機能していなかった」(太田氏)。また、Tポイントは約6600万人の会員数を持つ国内ポイント事業の先駆者だが、ソフトバンク・Zホールディングスとの提携解消、ファミリーマートとの関係縮小など、大手加盟店の離脱が相次ぐなど苦境に陥っていた。
CCC会長の増田宗昭氏は「ポイントは決済と紐づかないと生きていけない。決済のVisaを持つ三井住友FGと組むのが合理的な判断だった」と事業統合の理由を語った。Vポイントは国内外のVisa加盟店で利用が可能。
両社の事業統合で会員数は単純合算で約8600万人。これによって、楽天の「楽天ポイント」(1億人超)、三菱商事・KDDIの「Pontaポイント」(1億人超)、NTTドコモの「dポイント」(約9500万人)に伍する勢力となる。これにソフトバンク系の「PayPayポイント」(約5800万人)を加え、「ポイント経済圏」は5陣営の陣取り合戦となる。
Tポイントが成長していた時期、ポイント事業はいかに小売店など加盟店を増やすかが重要だったが、キャッシュレス決済が普及した今は、いかに決済と結びつくかが大事になっている。
楽天やドコモと違い、ネット通販などの経済圏を持たない両社の提携。三井住友FGは金融・決済のフルモバイルサービス「Olive」をスタートしているが、今回の新「Vポイント」の成否は、このモバイルサービスの普及次第と言える。
「Tポイントと一緒になり、最後の『ミッシングリンク』を埋められた」─こう話すのは三井住友フィナンシャルグループ社長の太田純氏。
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両社は22年に資本・業務提携。この際にポイント事業を共同事業化する方針を決めていた。三井住友FGの三井住友カードがクレジットカードに付随して発行している「Vポイント」と、CCCが展開する「Tポイント」を統合。
現在のVポイントの会員数は約2000万人と少なく「知名度という点で十分に機能していなかった」(太田氏)。また、Tポイントは約6600万人の会員数を持つ国内ポイント事業の先駆者だが、ソフトバンク・Zホールディングスとの提携解消、ファミリーマートとの関係縮小など、大手加盟店の離脱が相次ぐなど苦境に陥っていた。
CCC会長の増田宗昭氏は「ポイントは決済と紐づかないと生きていけない。決済のVisaを持つ三井住友FGと組むのが合理的な判断だった」と事業統合の理由を語った。Vポイントは国内外のVisa加盟店で利用が可能。
両社の事業統合で会員数は単純合算で約8600万人。これによって、楽天の「楽天ポイント」(1億人超)、三菱商事・KDDIの「Pontaポイント」(1億人超)、NTTドコモの「dポイント」(約9500万人)に伍する勢力となる。これにソフトバンク系の「PayPayポイント」(約5800万人)を加え、「ポイント経済圏」は5陣営の陣取り合戦となる。
Tポイントが成長していた時期、ポイント事業はいかに小売店など加盟店を増やすかが重要だったが、キャッシュレス決済が普及した今は、いかに決済と結びつくかが大事になっている。
楽天やドコモと違い、ネット通販などの経済圏を持たない両社の提携。三井住友FGは金融・決済のフルモバイルサービス「Olive」をスタートしているが、今回の新「Vポイント」の成否は、このモバイルサービスの普及次第と言える。