今は、誰もが自由に情報を発信でき、対話ができる時代。メディアのあり方も大きく変わってきた。「今後、1億総クリエイター時代とか、1人ひとりがテレビ局みたいな存在になっていく。そうなってくると、やはりコンテンツ産業全体が変わるだろう」と語る。時代は常に変化していく。歴史的にも、舞台が映画に替わり、映画からテレビへとメディアの主役も替わってきた。これがテレビからソーシャルメディアに替わる時に、「一気にまた業界も変わる」という見方を示す。
1人ひとりがメディアになれる時代
2011年慶應義塾大学大学院理工学研究科を卒業。在学中に米国に渡航。
「その当時、シリコンバレーに電気自動車をはじめとするクリーンテック企業が登場してきて、このままだとかつて世界で存在感のあった日本のメーカーがやばいんじゃないかと感じたんです。それで日本に帰ってきて、スタートアップ企業で電気自動車関連の新規事業を立ち上げました」
電気自動車のシェアリング事業に挑戦したが、導入は進んだものの軌道に乗るまでには至らなかった。事業に携わってから約3年が経ち、かねてより挑戦しようと考えていた起業に向けて、円満に独立。
「ゼロベースで、何か新しい事をやるとなると、ITと何かしら関わる事じゃないと駄目だと。前職と同じことをやるわけにもいかないとなると、これまで培ってきた専門性も活きてこない」とあれこれ思索が続いた。
そんななか、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大でのスピーチを聞いて、迷いは吹き飛んだ。
「ええ。一度限りの人生だから、自分にしかできないものは何か、好きなものは何だろうと思った時に、学生時代から研究していた画像とか動画への興味が再び湧き上がりました。そこで、動画の領域でチャレンジしてみようと思ったんです」
〝Stay Hungry. Stay Foolish〟(ハングリーであれ、フーリッシュであれ)の名言を遺したアップル創業者のスティーブ・ジョブズに啓発された。
2014年、BitStarを起業するのに迷いはなかった。仕事の進め方はどうだったのか。
「初めは動画という切り口で、動画のメディアを立ち上げようと考えました。ウェブメディアをつくって、ビジネス系の講演とかカンファレンス動画を撮り、それをウェブ上にアップしたりすることから始めました」
最初は収益化も思うように進まずに試行錯誤が続く。
「そうこうしている内にメディアパートナーだった友人のYouTuberと企業とでのタイアップ企画の動画を出したことが事業化のヒントになりました」
今、従業員数は約220人。売上規模は数十億円に伸びた。
今は、誰もが自由に情報を発信でき、対話ができる時代。メディアのあり方も変わってきた。
「今後、1億総クリエイター時代とか、1人ひとりがテレビ局みたいな存在になっていく。そうなってくると、やはりコンテンツ産業全体が変わるだろうと」
具体的にどう変わるのか?
「これからは広告レイヤーも1人ひとりの分散型の広告になってくるだろうし、プロダクションという観点でも、個(個人)が強くなってくるため彼らとの関わり方も変わる」
世の中は動き始めた。
「これまでエンターテインメントの世界では、タレントはテレビへの出演枠を押さえている事務所に所属してきた。それがネット社会になり、DX(デジタルトランスフォーメーション)化が進んで、メディア領域やコンテンツ産業で地殻変動が起きつつある」
仕事の手応えを感じる日々─。同社の株主には大企業がズラリと並んでいる。
【三菱総合研究所・小宮山宏理事長に直撃!】「チャットGPT」と人の関係はどうあるべきですか?
1人ひとりがメディアになれる時代
2011年慶應義塾大学大学院理工学研究科を卒業。在学中に米国に渡航。
「その当時、シリコンバレーに電気自動車をはじめとするクリーンテック企業が登場してきて、このままだとかつて世界で存在感のあった日本のメーカーがやばいんじゃないかと感じたんです。それで日本に帰ってきて、スタートアップ企業で電気自動車関連の新規事業を立ち上げました」
電気自動車のシェアリング事業に挑戦したが、導入は進んだものの軌道に乗るまでには至らなかった。事業に携わってから約3年が経ち、かねてより挑戦しようと考えていた起業に向けて、円満に独立。
「ゼロベースで、何か新しい事をやるとなると、ITと何かしら関わる事じゃないと駄目だと。前職と同じことをやるわけにもいかないとなると、これまで培ってきた専門性も活きてこない」とあれこれ思索が続いた。
そんななか、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大でのスピーチを聞いて、迷いは吹き飛んだ。
「ええ。一度限りの人生だから、自分にしかできないものは何か、好きなものは何だろうと思った時に、学生時代から研究していた画像とか動画への興味が再び湧き上がりました。そこで、動画の領域でチャレンジしてみようと思ったんです」
〝Stay Hungry. Stay Foolish〟(ハングリーであれ、フーリッシュであれ)の名言を遺したアップル創業者のスティーブ・ジョブズに啓発された。
2014年、BitStarを起業するのに迷いはなかった。仕事の進め方はどうだったのか。
「初めは動画という切り口で、動画のメディアを立ち上げようと考えました。ウェブメディアをつくって、ビジネス系の講演とかカンファレンス動画を撮り、それをウェブ上にアップしたりすることから始めました」
最初は収益化も思うように進まずに試行錯誤が続く。
「そうこうしている内にメディアパートナーだった友人のYouTuberと企業とでのタイアップ企画の動画を出したことが事業化のヒントになりました」
今、従業員数は約220人。売上規模は数十億円に伸びた。
今は、誰もが自由に情報を発信でき、対話ができる時代。メディアのあり方も変わってきた。
「今後、1億総クリエイター時代とか、1人ひとりがテレビ局みたいな存在になっていく。そうなってくると、やはりコンテンツ産業全体が変わるだろうと」
具体的にどう変わるのか?
「これからは広告レイヤーも1人ひとりの分散型の広告になってくるだろうし、プロダクションという観点でも、個(個人)が強くなってくるため彼らとの関わり方も変わる」
世の中は動き始めた。
「これまでエンターテインメントの世界では、タレントはテレビへの出演枠を押さえている事務所に所属してきた。それがネット社会になり、DX(デジタルトランスフォーメーション)化が進んで、メディア領域やコンテンツ産業で地殻変動が起きつつある」
仕事の手応えを感じる日々─。同社の株主には大企業がズラリと並んでいる。
【三菱総合研究所・小宮山宏理事長に直撃!】「チャットGPT」と人の関係はどうあるべきですか?