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「人材は資源ではなく資本」アクシスコンサルティング社長・山尾幸弘

財界オンライン 2023年7月28日 7時0分

注目される「人的資本経営」

 ─ アクシスコンサルティングは今年3月28日に東証グロース市場に上場しました。そこから3カ月が経ったわけですが、現在はどのような思いでいますか。

 山尾 上場は経営の重要な手段でひとつのターニングポイントでした。3月28日に上場しましたが、2030年計画の長期戦略の中での通過点で、転換期という位置づけでした。パブリックカンパニーとして、新たな自覚と責任を持って、身が引き締まる思いです。

 わたしは1992年頃から少子高齢化、終身雇用の終焉により年功序列は変わっていくのではないかと考えていました。これから人口が減り、労働人口も減っていく。「企業は人なり」というのは昔から言われていましたが、いよいよ人材は〝資源〟ではなく〝資本〟として、価値が高まっていくだろうと考えていました。昨今、「人的資本経営」ということに注目が高まっています。ですから、ますます、それが身近なものになってきているというのが実感です。

 ─ アクシスコンサルティングの場合、登録者はコンサルティング領域・ハイエンド層に絞っているわけですね。一般の人材会社と違う層に絞った理由は何かありますか。

 山尾 ハイクラス・ハイエンド層の経営人材や幹部人材というのは、圧倒的に人材が不足しています。

 高い専門能力があって、課題解決能力と価値創造ができるハイエンド層とコンサルティング系の人材は、重要性・需要ともに高まっていくし、供給が足りない分野であるということに着眼しました。なおかつ、こうした仕事は不況にも強いです。

 例えば、2008年にリーマン・ショックがありました。当社もその影響は一部受けましたが、いわゆる、不景気だからこそ、即戦力人材やハイエンド層の需要は高まるんです。不況で新規採用をストップすることはありますが、逆に、即戦力として結果が出せるハイエンド層の需要は非常に高まるんですね。

 ─ 企業も早く質の高い人材が欲しいということですね。

 山尾 はい。当社は課題解決と価値創造のパートナーでありたいと考えています。仕事において、最終的に価値創造や課題解決に貢献するハイエンド層と言われる人材は、おそらく労働人口の10%程度だと思っていますが、ここは景気の変動は関係ないです。

 今後も『あらゆる課題は、人で解決する。』というコーポレートステートメントを肝に銘じ、社会の課題解決に貢献していきたいと考えています。

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