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全研本社・林順之亮社長「ウェブマーケティング、外国人人材マッチング事業を発展させ、100年続く企業を目指す」

財界オンライン 2023年9月19日 7時0分

法人向けウェブメディア制作、マーケティング、海外人材のマッチング事業などを手掛ける。コロナ禍にあっても業績を上げてきたが、それは様々な努力あってのことだった。「ウェブマーケティングはコロナ前、健康系、美容系が主軸だったがコロナで一気に失った」と話す。

 その後は、展示場をウェブ化した住宅系で盛り返したが輸入木材の高騰「ウッドショック」が直撃。そこで展示会による営業活動を失った電機、機械、建設など法人向け事業を営む企業群のウェブサイトを手掛けたところ、質の高い記事で受注につながるなど好評を得て、それが口コミとなり多くの製造業サイトの制作も受注できた。

「購買につながるライティング力を、生成AI(人工知能)が身につけるのは難しい」と話す。全研本社は1000人以上のライター陣、140人以上のSEO(検索エンジン最適化)編集者を擁して、これまでに8000サイト以上の運営を手掛けてきた実績がある。

 林氏は入社前、教育事業に携わっていたが、毎年子供が減る現実を目の当たりにし、「下りのエスカレーターを逆走しているような状況」を経験していた。

 元々、全研本社は1975年に吉澤信男氏が創業し、語学など教育事業を祖業に成長してきた。林氏は起業家として「教育×IT」を事業化するための出資を吉澤氏に直談判し、それが縁となって入社した経緯がある。この出会いが現在のウェブマーケティング事業につながった。

 また「人口減少の日本が経済規模を維持するにはテクノロジーと外国人人材の活用しかない」という危機感から、外国人人材のマッチング事業も手掛ける。

 19年にインド・ベンガルールに現地法人を設立、インドの工科大学と提携してIT人材を日本企業に紹介している他、人手不足に悩む介護業界に向けて、介護人材を育成するインドネシアの専門学校と提携し、特定技能人材を受け入れている。

 林氏の事業哲学は「上りのエスカレーターに乗る」。成長市場を選択し続けて、「100年続く企業にしたい」と意気込む。

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