「売上高5兆円までの道筋はほぼ見えている。あとはこれを2倍にするだけで、10兆円は決して途方もない目標とは考えていない」
ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏はこう語る。
同社が2023年8月期の連結決算を発表。売上収益は2兆7665億円(前年同期比20.2%増)、営業利益3810億円(同28.2%増)、純利益2962億円(同8.4%増)と増収増益。3期連続で過去最高益を更新した。
牽引したのは海外ユニクロ事業。東南アジアやインド、北米などで販売が拡大。中国でも下期から業績が回復した。すでに今年8月末時点で海外店舗数は1634と国内(800)の倍以上。グループ全体に占める海外ユニクロ事業の売上は初めて5割を超え、営業利益に占める割合も約6割へ拡大した。
今期(24年8月期)は、売上収益3兆500億円(同10.2%増)と、初めて3兆円の大台となる見通し。3兆円を突破すれば、日本の小売業でセブン&アイ・ホールディングス、イオンに次いで3社目となる。
すでに北米事業も黒字化し、一見、死角は無いように見える同社だが、課題もある。
中国では今まで年間100ペースで出店を重ねてきたが、今後は収益性が低い店舗などを中心に年間50店程度を閉鎖。好立地の場所に年間80店ペースで新規出店し、今後3年ほどスクラップ&ビルドを続ける考え。
「現在、グレーターチャイナには約1千店舗あるが、3千店舗まで出店できると考えている。決して、成長を止めたわけではなく、中国大陸はさらに成長させたい」(柳井氏)
また、フランス発の婦人服ブランド「コントワー・デ・コトニエ」の赤字幅が拡大。不採算店舗の閉店による減損損失を計上するなど、グローバルブランド事業は営業赤字(30億円)が拡大しており、早期の黒字化が求められている。
それでも、「今ほどグローバル展開がやりやすい時代はない。店が1店舗でも、1万店舗でも、やることは同じ。ひたすら真面目に、本当に良い商品をお客様に提供し続ける」と前向きな発言を続ける柳井氏。
課題を抱えながらも、意気軒高な柳井氏である。
【株価はどう動く?】好業績バリュー株の中で「狙い球」を絞る時。「資産運用特区」は株高の追い風に
ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏はこう語る。
同社が2023年8月期の連結決算を発表。売上収益は2兆7665億円(前年同期比20.2%増)、営業利益3810億円(同28.2%増)、純利益2962億円(同8.4%増)と増収増益。3期連続で過去最高益を更新した。
牽引したのは海外ユニクロ事業。東南アジアやインド、北米などで販売が拡大。中国でも下期から業績が回復した。すでに今年8月末時点で海外店舗数は1634と国内(800)の倍以上。グループ全体に占める海外ユニクロ事業の売上は初めて5割を超え、営業利益に占める割合も約6割へ拡大した。
今期(24年8月期)は、売上収益3兆500億円(同10.2%増)と、初めて3兆円の大台となる見通し。3兆円を突破すれば、日本の小売業でセブン&アイ・ホールディングス、イオンに次いで3社目となる。
すでに北米事業も黒字化し、一見、死角は無いように見える同社だが、課題もある。
中国では今まで年間100ペースで出店を重ねてきたが、今後は収益性が低い店舗などを中心に年間50店程度を閉鎖。好立地の場所に年間80店ペースで新規出店し、今後3年ほどスクラップ&ビルドを続ける考え。
「現在、グレーターチャイナには約1千店舗あるが、3千店舗まで出店できると考えている。決して、成長を止めたわけではなく、中国大陸はさらに成長させたい」(柳井氏)
また、フランス発の婦人服ブランド「コントワー・デ・コトニエ」の赤字幅が拡大。不採算店舗の閉店による減損損失を計上するなど、グローバルブランド事業は営業赤字(30億円)が拡大しており、早期の黒字化が求められている。
それでも、「今ほどグローバル展開がやりやすい時代はない。店が1店舗でも、1万店舗でも、やることは同じ。ひたすら真面目に、本当に良い商品をお客様に提供し続ける」と前向きな発言を続ける柳井氏。
課題を抱えながらも、意気軒高な柳井氏である。
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