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【総務省】進む公務員の成り手不足 処遇改善へ、検討会で議論

財界オンライン 2023年11月15日 7時0分

総務省は、地方公務員制度の在り方に関する検討を始めた。有識者らによる検討会で給与や働き方を幅広く議論。人口減少やデジタル化の進展といった社会情勢の変化を踏まえ、人材確保に向けた処遇改善策などを打ち出す。2025年度末をめどに結論を出す。

 地方公務員の給与や勤務条件は、国や他の自治体などを考慮して定めるよう地方公務員法に規定されている。ただ、近年は働き手が仕事のやりがいや成長実感、多様な働き方を求める傾向にあり、現行制度が時代に即しているか検証する。

 自治体の間では人口減や若者の都市部への流出に伴い、公務員の成り手不足が深刻化。民間企業との人材獲得競争も激化しており、職員の多様な働き方を受け入れる環境整備の必要性が高まっている。

 鈴木淳司総務相は「人口減少、少子高齢化や社会全体のデジタル化の進行に伴い、行政ニーズが複雑化している。地方公務員に期待される役割が大きく変化しており、新たな時代にふさわしい在り方について、総合的な見地から検討してもらう」と述べた。

 中央省庁も「公務員離れ」の問題を抱えている。志望者の減少や、相次ぐ若手の離職を受け、人事院は有識者会議を設置。人材確保に向け、給与や働き方などに関する議論を始めた。

 人事院の川本裕子総裁は「国家公務員が使命を果たし続けるにはどうしたらいいか。聖域なく大胆に真正面から取り組みたい」と強調。24年春を目途に中間報告を、秋を目途に最終報告を取りまとめる。

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