店舗を核とした街づくり!
「百貨店やSC(ショッピングセンター)など、グループの違った屋号をつないでいくのが当社の役割。グループで地域社会との共生を大きなテーマとして掲げており、グループの商業施設だけではなく、近隣地域の飲食店やクリニック、ヘアサロンなどが将来ウィン・ウィンになるような形でポイントを活用していけたらいいと考えている」
こう語るのは、JFRカード社長の二之部守氏。
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J.フロント リテイリング(JFR)傘下で決済・金融事業を担うJFRカード。地域と共に成長する「エリア戦略」を推進するJFRグループにあって、存在感が高まっているのがJFRカードだ。
エリア戦略とは、大丸や松坂屋という百貨店にパルコやGINZA SIXなどのSCを抱えるJFRグループが目指す地域共存戦略。全国の店舗を核にエリアの魅力を最大化するための街づくりを通して、地域に〝賑わい〟をつくるというもの。
現在は全国7つのエリア(札幌、東京、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡)を中心に同戦略を推進。個々の店舗ではなく、地域全般が対象となるため、エリア全体で消費を促す仕掛けが必要で、それがJFRカードの発行するポイントになる。
2021年から同社では、あらゆるクレジット決済でポイントが貯まる『QIRA(キラ)ポイント』を導入した。グループの大丸や松坂屋、パルコでポイントが貯まるだけでなく、グループ外の加盟店舗でカードを利用してもポイントが貯まるように加盟店舗を拡大。現在は検討中を含めて250店舗が加盟、カードユーザーの回遊性を高めようとしている。
百貨店の会員がメインなので、一人当たりの利用額も大きい。加盟店の中には、売上が以前の2~3倍になったお店や集客が倍増したホテルもある。
「地域で加盟店を増やし、大丸や松坂屋のお客様を地域のお店に送客するためにポイントを導入した。ただ、加盟店を何万店に増やそうとは思っておらず、百貨店やSCなど、グループのアセットを使って、お金では換えられない体験を提供することができれば」(二之部氏)
ポイントの活用法は人それぞれ。ポイントを貯めて、お得に買い物を楽しむ人もいれば、特別な体験と交換する人もいる。
例えば、今年8月には大丸札幌店で、夏休みの思い出に子供たちの職業体験を開催。売り場での販売体験や百貨店のホスピタリティを学んでもらった。また、京都では宇治茶の老舗・福寿園京都本店に特別観覧席を設けて、抹茶とお菓子を味わいながら夏の京都の風物詩・祇園祭の「山鉾(やまほこ)巡行」を観覧できるようにし、好評だったという。
大丸松坂屋カードの会員は百貨店を利用する50代が中心、パルコやGINZA SIXの会員は20~30代が中心。幅広い顧客層をいかに有機的にグループに取り込むかが課題となる中、「マルチブランドの商業施設や地域を新たな価値でつないでいくのが当社の役割」だと二之部氏は語る。
「客層の違いを強みにし、チャレンジできる会社でありたい。ポイントを媒介として、勝ちパターンを確立したいと考えていて、注力する7つのエリアで楽天やイオン、髙島屋のような一つのブランドで勝負できる会社には無い独自のビジネスモデルを構築したい」(二之部氏)
独自のポイントを介して、店舗と顧客、そして、地域をつなぐ新たな街づくり戦略が功を奏することはできるか。生き残りをかけたJFRグループの新たな挑戦が続く。
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「百貨店やSC(ショッピングセンター)など、グループの違った屋号をつないでいくのが当社の役割。グループで地域社会との共生を大きなテーマとして掲げており、グループの商業施設だけではなく、近隣地域の飲食店やクリニック、ヘアサロンなどが将来ウィン・ウィンになるような形でポイントを活用していけたらいいと考えている」
こう語るのは、JFRカード社長の二之部守氏。
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J.フロント リテイリング(JFR)傘下で決済・金融事業を担うJFRカード。地域と共に成長する「エリア戦略」を推進するJFRグループにあって、存在感が高まっているのがJFRカードだ。
エリア戦略とは、大丸や松坂屋という百貨店にパルコやGINZA SIXなどのSCを抱えるJFRグループが目指す地域共存戦略。全国の店舗を核にエリアの魅力を最大化するための街づくりを通して、地域に〝賑わい〟をつくるというもの。
現在は全国7つのエリア(札幌、東京、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡)を中心に同戦略を推進。個々の店舗ではなく、地域全般が対象となるため、エリア全体で消費を促す仕掛けが必要で、それがJFRカードの発行するポイントになる。
2021年から同社では、あらゆるクレジット決済でポイントが貯まる『QIRA(キラ)ポイント』を導入した。グループの大丸や松坂屋、パルコでポイントが貯まるだけでなく、グループ外の加盟店舗でカードを利用してもポイントが貯まるように加盟店舗を拡大。現在は検討中を含めて250店舗が加盟、カードユーザーの回遊性を高めようとしている。
百貨店の会員がメインなので、一人当たりの利用額も大きい。加盟店の中には、売上が以前の2~3倍になったお店や集客が倍増したホテルもある。
「地域で加盟店を増やし、大丸や松坂屋のお客様を地域のお店に送客するためにポイントを導入した。ただ、加盟店を何万店に増やそうとは思っておらず、百貨店やSCなど、グループのアセットを使って、お金では換えられない体験を提供することができれば」(二之部氏)
ポイントの活用法は人それぞれ。ポイントを貯めて、お得に買い物を楽しむ人もいれば、特別な体験と交換する人もいる。
例えば、今年8月には大丸札幌店で、夏休みの思い出に子供たちの職業体験を開催。売り場での販売体験や百貨店のホスピタリティを学んでもらった。また、京都では宇治茶の老舗・福寿園京都本店に特別観覧席を設けて、抹茶とお菓子を味わいながら夏の京都の風物詩・祇園祭の「山鉾(やまほこ)巡行」を観覧できるようにし、好評だったという。
大丸松坂屋カードの会員は百貨店を利用する50代が中心、パルコやGINZA SIXの会員は20~30代が中心。幅広い顧客層をいかに有機的にグループに取り込むかが課題となる中、「マルチブランドの商業施設や地域を新たな価値でつないでいくのが当社の役割」だと二之部氏は語る。
「客層の違いを強みにし、チャレンジできる会社でありたい。ポイントを媒介として、勝ちパターンを確立したいと考えていて、注力する7つのエリアで楽天やイオン、髙島屋のような一つのブランドで勝負できる会社には無い独自のビジネスモデルを構築したい」(二之部氏)
独自のポイントを介して、店舗と顧客、そして、地域をつなぐ新たな街づくり戦略が功を奏することはできるか。生き残りをかけたJFRグループの新たな挑戦が続く。
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