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日本オーチス・エレベータ・ティボー・ルフェビュール・社長「安全な垂直移動でスムーズな人の流れを妨げず、質の高い移動を提供していく」

財界オンライン 2024年2月20日 7時0分

エレベーター業界で世界最多となる約220万台のエレベーターとエスカレーターの製造・据付・保守・改修を手掛ける。エレベーターの新設台数は年間2万台前後で推移しているが、都心の再開発が計画され、老朽化したビルの設備更新なども含めれば、エレベーター市場は約5000億円になる。

日本郵船社長・曽我貴也「安全輸送の強みを生かし、脱炭素や洋上風力なども推進。グループの財産である『人』のモチベーションアップを」

 しかし、メンテナンス要員の人手不足が課題となっている。そこで20年ぶりに主力エレベーターの「Gen」シリーズを刷新した。従来のエレベーターは電話回線でつながっていたため、信号を常時やり取りすることができなかったが、「クラウド上のシステムに常時接続し、データを分析して可視化することで、故障の前兆を捉えて予防保全に活かすことができる」

 更に様々な用途のロボットとも連携できる上に、回生ドライブで発生した電力をビル内に提供することも可能。かご内に設置された映像表示システムにニュースや天気など様々な情報を表示したり、緊急時には双方向ビデオ通話でコールセンターと24時間365日、会話もできる。

「1896年に日本で最初のエレベーターを日本銀行に設置して以来、全国各地に拠点があり、超高層ビルから中低層のビルまで様々な用途に対応できるスキルを持った人材がいる。それが当社の強みとなっている」

 1854年に発明家のエリシャ・オーチスがニューヨーク万国博覧会で自分が乗ったエレベーターを吊り下げるロープを切って見せた。落下するかと思いきや、落ちることなくその場にとどまった姿は世界に安全ブレーキの効果を示した。そのDNAが今も受け継がれている。

 昨今、新卒採用に加えて社内人材のリスキリング(学び直し)も進める。「若い人でもキャリアを積み上げることができる会社にしたい」と中長期的な視点で人材育成を進めていく考え。

 休日は山登りを楽しむ。「富士山は2回登頂し、一昨年の夏は子供と日本アルプスを登った」と満面の笑顔を浮かべる。

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