農林水産省は、農業や食関連産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するために2021年に策定した「農業DX構想」の改訂版を「農業DX構想2.0」としてまとめた。生成AI(人工知能)や非中央集権的なインターネット「Web3(ウェブスリー)」など新たなデジタル技術の登場を踏まえ、従来の構想をアップデートした。
改訂版は、行政文書としては異例の「関係者へのメッセージ」という体裁となり、「デジタル化という『バスに乗り遅れる』手はない」という強めの表現や、DXによって広がる「未来予想図」の提示などが盛り込まれている。構想を検討してきた有識者検討会は、従来の構想をDX推進の「羅針盤」と表現したが、改訂版については、DX実現に向けた「マイルストーンを示すナビゲーター」と位置付けた。
ただ、DXを具体的にどう実行するかには課題が残る。取りまとめの叩き台が示された検討会の会合では、「国民がおいしい食で幸せになる姿が全然見えてこない」「『メッセージ』では、むしろ後退になってしまう」などとより強いコミットメントを求める声も上がっていた。
農水省は中央省庁としてはデジタル化に熱心なことで知られるが、現場に浸透させるのは生易しいことではない。
当初のDX構想にはプロジェクトごとのKPI(重要業績評価指標)も設定されており、改訂によって未達目標が置き去りにされてしまうとの懸念も出ている。取りまとめにあたった検討会の委員は「改訂版はDX構想を補完するもの」と強調しているが、構想を絵に描いた餅で終わらせないための実行力が求められている。
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改訂版は、行政文書としては異例の「関係者へのメッセージ」という体裁となり、「デジタル化という『バスに乗り遅れる』手はない」という強めの表現や、DXによって広がる「未来予想図」の提示などが盛り込まれている。構想を検討してきた有識者検討会は、従来の構想をDX推進の「羅針盤」と表現したが、改訂版については、DX実現に向けた「マイルストーンを示すナビゲーター」と位置付けた。
ただ、DXを具体的にどう実行するかには課題が残る。取りまとめの叩き台が示された検討会の会合では、「国民がおいしい食で幸せになる姿が全然見えてこない」「『メッセージ』では、むしろ後退になってしまう」などとより強いコミットメントを求める声も上がっていた。
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