「お買い物体験をよりお得に、より便利に変えていく」
NTTドコモ社長の井伊基之氏は、電子商取引(EC)大手アマゾンジャパンとの協業について、高らかに宣言した。
両社は、アマゾンのネット通販の利用者に「アマゾンポイント」に加えてドコモの「dポイント」を付与し、利用もできる形で協業を始めた。アマゾン以外のポイントをためたり使ったりできるのは初めてとなる。ドコモの通信サービスの契約者を対象にポイント還元率を高める枠組みも開始し、携帯の契約の拡大も狙う。一方のアマゾンは、ドコモユーザーの取り込みが期待できる。
ドコモがアマゾンとの協業に踏み切った背景には、EC分野での顧客囲い込みが自前ではできず、〝ポイント経済圏〟の争いで競合の携帯通信事業者に後れを取っていることがある。
他社は楽天モバイルが「楽天市場」、ソフトバンクが「ヤフーショッピング」という自社グループのECモールとそれぞれ連携。ポイント還元などで顧客の愛着を高め、通信契約の解約防止にも一役買ってきた。
これらに比べると、ドコモの「dショッピング」は「規模も認知度も劣る」(調査会社関係者)。ドコモユーザーでも楽天市場などを使う例が多く、〝敵に塩を送る〟状況に陥っていた。今回、他の通信会社の色がついていないアマゾンと組めたことでドコモの巻き返しにつながる可能性はある。
ただ、通信会社と小売りの連携は新たな段階に入っている。KDDIはローソンへのTOB(株式公開買い付け)を3月28日に始めた。約5000億円を投じ、ローソンへの出資比率を50%とする。従来、ローソンとは「ポンタポイント」を軸とした提携を展開しており、TOB後に三菱商事と共同でローソンを経営することで経済圏の強化を図る。
少子高齢化に伴い、通信会社は主力としてきた個人向け通信事業の先細りが不可避だ。ドコモは今回の施策で収益源の多角化を加速できるかが問われる。
中西勝也・三菱商事社長「これまで培ってきた多様性や総合力を掛け合わせ、 共創価値の創出を!」
NTTドコモ社長の井伊基之氏は、電子商取引(EC)大手アマゾンジャパンとの協業について、高らかに宣言した。
両社は、アマゾンのネット通販の利用者に「アマゾンポイント」に加えてドコモの「dポイント」を付与し、利用もできる形で協業を始めた。アマゾン以外のポイントをためたり使ったりできるのは初めてとなる。ドコモの通信サービスの契約者を対象にポイント還元率を高める枠組みも開始し、携帯の契約の拡大も狙う。一方のアマゾンは、ドコモユーザーの取り込みが期待できる。
ドコモがアマゾンとの協業に踏み切った背景には、EC分野での顧客囲い込みが自前ではできず、〝ポイント経済圏〟の争いで競合の携帯通信事業者に後れを取っていることがある。
他社は楽天モバイルが「楽天市場」、ソフトバンクが「ヤフーショッピング」という自社グループのECモールとそれぞれ連携。ポイント還元などで顧客の愛着を高め、通信契約の解約防止にも一役買ってきた。
これらに比べると、ドコモの「dショッピング」は「規模も認知度も劣る」(調査会社関係者)。ドコモユーザーでも楽天市場などを使う例が多く、〝敵に塩を送る〟状況に陥っていた。今回、他の通信会社の色がついていないアマゾンと組めたことでドコモの巻き返しにつながる可能性はある。
ただ、通信会社と小売りの連携は新たな段階に入っている。KDDIはローソンへのTOB(株式公開買い付け)を3月28日に始めた。約5000億円を投じ、ローソンへの出資比率を50%とする。従来、ローソンとは「ポンタポイント」を軸とした提携を展開しており、TOB後に三菱商事と共同でローソンを経営することで経済圏の強化を図る。
少子高齢化に伴い、通信会社は主力としてきた個人向け通信事業の先細りが不可避だ。ドコモは今回の施策で収益源の多角化を加速できるかが問われる。
中西勝也・三菱商事社長「これまで培ってきた多様性や総合力を掛け合わせ、 共創価値の創出を!」