次世代の人材育成を!
─ 1973年に山田さんが群馬県前橋市で電気店「ヤマダ電化サービス」を開業して50年が経ったわけですが、今はどういう思いでいますか。
山田 ちょうど50年ですから、一つの節目かなと思っています。
ファーストリテイリング会長兼社長・柳井正「人間とは何か? 生きるとは何か? という本質的なことを勉強しない限り成果は出ない」
今はこの十数年来取り組んできた改革を、ある意味で実現させていかなければならない、成果を出していかなければならないスタートの年かなと思っています。
─ それは住宅メーカーのエス・バイ・エル(現ヤマダホームズ)買収に続き、大塚家具やヒノキヤグループを相次ぎ買収してきた成果を出すということですね。
山田 ええ。いろいろな買収をやりまして、それが少しずつ芽が出てきたのかなと。これが長期戦略の中で確実に進めていけばいいと考えています。
わたしも80歳を超え、いい歳になりましたけど、少なくとも将来の方向づけはできたかなと思っています。あとは人材をいかに育成していくか。これが大きなテーマかと思っています。
社員教育は一番大事なことです。今までもお金をかけてやってきたつもりですが、これからも社員教育は力を入れてやっていく必要があると考えています。
社内をよく見ると、やる気のある人材がポツポツいるんですよ。われわれはそうした人材を発掘してあげないといけませんし、これからは次世代の人材育成に人生をかけようと考えています。
─ そうした次代を担う人材は育ってきていますか。
山田 ええ。グループ全体で社員は2万6千名近くいますから、優秀な人材はかなりいるんですよね。ところが、われわれが黙っていては誰が優秀なのか、情報が上がってこない。だから、こちらから見つけに行かないといけないんですね。
中西勝也・三菱商事社長「これまで培ってきた多様性や総合力を掛け合わせ、 共創価値の創出を!」
最近、新店舗ができた時は、わたしも店舗へ行き、スタッフの人たちと2~3時間話をするんです。その時に質疑応答の時間を必ず設けるようにしているんですが、実は6月の株主総会を経て、当社に初めて小暮(めぐ美・現専務)という女性の副社長が誕生するんですね。
ですから、最近よく聞かれるのが、どうやって女性副社長が誕生したのか? そして、自分たちも抜擢されるためには何をしたらいいですか? ということなんです。
─ 自分たちが頑張る上での参考にしたいわけですね。
山田 おっしゃる通り、そういう質問をするのは女性社員が多いんですが、わたしが小暮の存在を知ったのは、彼女が社長表彰を受けたからなんです。つまり、たまたまその名前を知ったんですね。
─ それは何年前くらいの話ですか。
山田 いや、最近ですよ。しかも、聞くと、彼女はたまたま高崎の本社にいるという。でも、わたしは知りませんでした。
足元に優秀な人材がいるのに、なぜわたしの目に届かなかったのか? それはまずいよねということで、会社がそういう仕組みになっていなかったことを大いに反省しました。これは彼女一人の問題ではない。
社内にはもっと優秀な人材がいるのに、こちらが気づいていない。それではいかんということで、優秀な人材をきちんと登用できるような仕組みを考えようということになりました。
─ 社員をきちんと評価する仕組みづくりですね。
山田 これまでも社員を評価するにあたって、ある程度、研修制度の基準はつくっていました。ですが、もっとしっかりした制度が必要だということで、塾のようなものを開校して、3年がかりで次世代の人材を育成していこうかと考えています。
続きは本誌で
─ 1973年に山田さんが群馬県前橋市で電気店「ヤマダ電化サービス」を開業して50年が経ったわけですが、今はどういう思いでいますか。
山田 ちょうど50年ですから、一つの節目かなと思っています。
ファーストリテイリング会長兼社長・柳井正「人間とは何か? 生きるとは何か? という本質的なことを勉強しない限り成果は出ない」
今はこの十数年来取り組んできた改革を、ある意味で実現させていかなければならない、成果を出していかなければならないスタートの年かなと思っています。
─ それは住宅メーカーのエス・バイ・エル(現ヤマダホームズ)買収に続き、大塚家具やヒノキヤグループを相次ぎ買収してきた成果を出すということですね。
山田 ええ。いろいろな買収をやりまして、それが少しずつ芽が出てきたのかなと。これが長期戦略の中で確実に進めていけばいいと考えています。
わたしも80歳を超え、いい歳になりましたけど、少なくとも将来の方向づけはできたかなと思っています。あとは人材をいかに育成していくか。これが大きなテーマかと思っています。
社員教育は一番大事なことです。今までもお金をかけてやってきたつもりですが、これからも社員教育は力を入れてやっていく必要があると考えています。
社内をよく見ると、やる気のある人材がポツポツいるんですよ。われわれはそうした人材を発掘してあげないといけませんし、これからは次世代の人材育成に人生をかけようと考えています。
─ そうした次代を担う人材は育ってきていますか。
山田 ええ。グループ全体で社員は2万6千名近くいますから、優秀な人材はかなりいるんですよね。ところが、われわれが黙っていては誰が優秀なのか、情報が上がってこない。だから、こちらから見つけに行かないといけないんですね。
中西勝也・三菱商事社長「これまで培ってきた多様性や総合力を掛け合わせ、 共創価値の創出を!」
最近、新店舗ができた時は、わたしも店舗へ行き、スタッフの人たちと2~3時間話をするんです。その時に質疑応答の時間を必ず設けるようにしているんですが、実は6月の株主総会を経て、当社に初めて小暮(めぐ美・現専務)という女性の副社長が誕生するんですね。
ですから、最近よく聞かれるのが、どうやって女性副社長が誕生したのか? そして、自分たちも抜擢されるためには何をしたらいいですか? ということなんです。
─ 自分たちが頑張る上での参考にしたいわけですね。
山田 おっしゃる通り、そういう質問をするのは女性社員が多いんですが、わたしが小暮の存在を知ったのは、彼女が社長表彰を受けたからなんです。つまり、たまたまその名前を知ったんですね。
─ それは何年前くらいの話ですか。
山田 いや、最近ですよ。しかも、聞くと、彼女はたまたま高崎の本社にいるという。でも、わたしは知りませんでした。
足元に優秀な人材がいるのに、なぜわたしの目に届かなかったのか? それはまずいよねということで、会社がそういう仕組みになっていなかったことを大いに反省しました。これは彼女一人の問題ではない。
社内にはもっと優秀な人材がいるのに、こちらが気づいていない。それではいかんということで、優秀な人材をきちんと登用できるような仕組みを考えようということになりました。
─ 社員をきちんと評価する仕組みづくりですね。
山田 これまでも社員を評価するにあたって、ある程度、研修制度の基準はつくっていました。ですが、もっとしっかりした制度が必要だということで、塾のようなものを開校して、3年がかりで次世代の人材を育成していこうかと考えています。
続きは本誌で