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【外務省】〝慎重〟姿勢強まる大臣の対応に追われて職員が疲弊?

財界オンライン 2024年7月26日 11時30分

外務省で、上川陽子外相への評価が微妙に変わりつつある。あらゆる対外的な発言に、細かく「発言要領」を作らせ、そこをなぞるような振る舞いに終始しているのだ。多くの要領を作らされている秘書官らには、疲れもたまっている。

「耐え難い思いでいっぱいです。アメリカ側に対し、具体策も含め事件防止の徹底を申し入れていきます」

 上川氏は7月3日、沖縄県に駐留する米兵が少女らに性的暴行する事件が相次いだことを受け、外務省へ抗議に訪れた玉木デニー知事にこう説明した。

 このとき、上川氏は、手元に置いた発言要領に目を落としながら返答した。玉木氏が何度か質問したときも、手元のペーパーを確認したうえで答えることが多かった。

 外務省幹部は「上川氏は秘書官らに、かなり細かい発言要領の作成を求めてくる。外相の仕事とは直接関係のないものも多い」と明かす。

 上川氏は5月の静岡県知事選を巡り、街頭演説で「うまずして何が女性か」と〝失言〟。発言翌日に釈明する際も、「女性のパワーで未来を変えるという私の真意と違う形で受け止められる可能性があるという指摘を真摯に受け止め、撤回させていただく」と書いたメモ紙を読み上げ、それを踏み超える発言はしなかった。

 ある外務省職員は「週末だったが出勤となり、対応に追われて大変だった」と振り返る。

 上川氏は外相就任以降、次期首相の適任者を問う世論調査で上位にランクインするようになり、知名度が高まっている。しかし、自民幹部から「首相となれば臨機応変な振る舞いを求められる場面が多いが、上川氏にはそれができない。トップを目指すには尚早だ」との声も聞こえてくる。

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