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SOMPOダイレクト損害保険社長・中川勝史「社名変更で心機一転、グループの『顧客接点』を担う存在に」

財界オンライン 2024年11月20日 15時0分

SOMPOダイレクト損害保険は2024年10月、旧セゾン自動車火災保険から社名変更し、新たなスタートを切った。23年にクレディセゾンとの出資関係を解消、損害保険ジャパンの完全子会社となっていた。主力商品は知名度の高い『おとなの自動車保険』。ダイレクト型自動車保険では業界2位。

 保険は商品で差別化するのが難しいと言われる。同社は11年にダイレクト型に参入した後発組にあたるが、他社よりも1世代上の層を顧客ターゲットにしたり、他社が扱っていない年齢条件のない保険を販売、業界で初めて警備会社駆けつけサービスを導入するなど「今までになかったような商品、サービスを提供するのは我々の強み」。

 今年度からの中期経営計画ではダイレクト商品を磨き上げる「オーガニック成長」と、顧客と直接接する業態として、SOMPOグループの「顧客接点」を担うという大きな方針がある。

 具体的施策として、「オペレーションモデルの変革」がある。社員の約半数が損害サービス部門に属していることに加え、コンタクトセンター部門と合わせると4分の3が顧客に直接サービスを提供する仕事に携わるが「人のスキル、力に頼り過ぎている」という課題があった。

 そこで世界中の保険会社で導入実績のあるガイドワイア社のシステムを導入。プロセスの自動化などを進め、中計期間中に生産性の2割向上を目指す。

 もう1つは「データドリブンな事業運営の確立」で、マーケティング領域などでデータ活用を進めていく考え。また、保険事業で重要な「商品の値決め」についても、海外のグループ会社でプライシングチームを率いていた人材を登用している。

 社名変更と同時に、本社を損保ジャパンビルに移転。変化に直面する社員との対話を重視し、中川氏は「自分の言葉で社員に伝えたい」として10名単位で社員との「タウンミーティング」を繰り返してきた。

「どんな環境でもお客様に選ばれる商品、サービスを提供し続けられる力を研ぎ澄ましていきたい」と力を込める。

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