EV市場が急拡大する”分水嶺”の25年度に向けて
日本電産が台湾・鴻海(ホンハイ)科技集団および傘下の鴻華先進科技(Foxtron)との3社で合弁会社設立に向けた検討を始めることで合意した。すでに同社は今年3月からFoxtronとEV(電気自動車)駆動用システムの開発に向けた協業を開始しており、同社が注力するEV用モーター関連製品の開発や生産を手掛ける考えだ。
社長の関潤氏は「既存の自動車メーカーだけでなく異業種もEVに参入してきている。どこかの段階でEVの値段を下げる人たちが出てくるので、今後はコスト競争が加速してくる」と語り、鴻海との協業でコスト競争力の強化を目指す。
詳細については今後3社で協議し、今年12月までに本契約を締結、2022年に台湾で合弁会社を設立する方針だ。
近年は急速に脱炭素化の機運が高まり、同社の注力商品『E-Axle(イーアクスル)』への引き合いが高まっている。
これは駆動用モーターやインバーター、減速機を一体化したもので、同社は部品の単品売りではなく、様々な部品を組み合わせた付加価値の高い商品の開発を進めている。
関氏によると、中国や欧州での引き合いが高く、すでに累計で約160万台を受注。同社が分水嶺(EV市場が急拡大する)と考える25年度に280万台を目標に据えた。
また、同社は21年4―6月期の連結業績を発表。売上高4474億円(前年同期比32・8%)、営業利益445億円(同60・3%増)と、大幅な増収増益となった。売上高は過去最高を更新した。
また、25年度を最終年度とする新たな中期戦略目標を発表。売上高4兆円が目標だ。
関氏は「1973年の創業以来継続的に成長してきた。健全な成長ペースを維持しており、22年度の売上高2兆円を予定より2年遅れだが必ずやる。その上で25年度までには4兆円を達成する」と意気込む。
EV市場が成熟化する前に、コスト競争力の強化に向けて異業種との提携に乗り出した日本電産。先を読み、必要な手立てを打っていく”実行力”が同社の強みになっている。
創業者の永守氏がCEO退任 権限委譲進める日本電産
日本電産が台湾・鴻海(ホンハイ)科技集団および傘下の鴻華先進科技(Foxtron)との3社で合弁会社設立に向けた検討を始めることで合意した。すでに同社は今年3月からFoxtronとEV(電気自動車)駆動用システムの開発に向けた協業を開始しており、同社が注力するEV用モーター関連製品の開発や生産を手掛ける考えだ。
社長の関潤氏は「既存の自動車メーカーだけでなく異業種もEVに参入してきている。どこかの段階でEVの値段を下げる人たちが出てくるので、今後はコスト競争が加速してくる」と語り、鴻海との協業でコスト競争力の強化を目指す。
詳細については今後3社で協議し、今年12月までに本契約を締結、2022年に台湾で合弁会社を設立する方針だ。
近年は急速に脱炭素化の機運が高まり、同社の注力商品『E-Axle(イーアクスル)』への引き合いが高まっている。
これは駆動用モーターやインバーター、減速機を一体化したもので、同社は部品の単品売りではなく、様々な部品を組み合わせた付加価値の高い商品の開発を進めている。
関氏によると、中国や欧州での引き合いが高く、すでに累計で約160万台を受注。同社が分水嶺(EV市場が急拡大する)と考える25年度に280万台を目標に据えた。
また、同社は21年4―6月期の連結業績を発表。売上高4474億円(前年同期比32・8%)、営業利益445億円(同60・3%増)と、大幅な増収増益となった。売上高は過去最高を更新した。
また、25年度を最終年度とする新たな中期戦略目標を発表。売上高4兆円が目標だ。
関氏は「1973年の創業以来継続的に成長してきた。健全な成長ペースを維持しており、22年度の売上高2兆円を予定より2年遅れだが必ずやる。その上で25年度までには4兆円を達成する」と意気込む。
EV市場が成熟化する前に、コスト競争力の強化に向けて異業種との提携に乗り出した日本電産。先を読み、必要な手立てを打っていく”実行力”が同社の強みになっている。
創業者の永守氏がCEO退任 権限委譲進める日本電産