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【ファミリーマート】電子看板活用の新事業を開始 その勝算は?

財界オンライン 2021年9月16日 11時30分

伊藤忠商事と子会社のファミリーマートは、デジタルサイネージ(電子看板)を活用したメディア事業を始める。

 全国のファミリーマート店内に大画面のデジタルサイネージを設置し、ニュースや地域情報などを配信。また、エリアや地域別に配信情報を変えるなどして、「店頭を最大限に活用し、お客様にとって有益な情報を発信することで来店時の顧客体験を向上させ、加盟店収益の向上に繋げていく」考えだ。

 現在、ファミマは全国に約1万6600店舗を展開。毎月、延べ4・5億人の来店者があることから、店舗を新しい広告メディアに見立てる。伊藤忠とファミマは昨年9月から店頭におけるメディアとしての新たな価値に着目し、実証実験を続けてきた。

 9月24日にはファミマが70%、伊藤忠が30%を出資して新会社を設立。社長には伊藤忠商事の食品流通部門から藏田一郎氏が就任。2022年春までに全国3千店舗にサイネージを導入、3年以内を目途に設置可能な全店舗へ導入を目指す。

 現在はあらゆる分野でリアルとデジタルの融合が進み、米国ではウォルマートなどの大手小売業がデジタルサイネージなどを活用して、広告事業による収益の多角化を目指す動きが加速している。特に長年、成長が続いてきたコンビニエンスストア業界も新型コロナウイルス感染症や人口減少、人手不足の影響もあって、近年は成長が鈍化。新たな収益源の確保が各社共通の課題となっている。

 伊藤忠が昨年8月にファミマを完全子会社化してから丸1年。ファミマの顧客データを活用して新たな事業を生み出すことはできるか。

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