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【家電量販店首位・ヤマダ】 三嶋社長が辞任 山田会長が3度目の登板へ

財界オンライン 2021年10月7日 18時0分

ヤマダホールディングスは、社長の三嶋恒夫氏が9月30日付で辞任し、会長の山田昇氏が社長を兼務することになった。三嶋氏本人から、健康上の理由により辞任したいとの申し出があったという。山田氏が社長に就くのは3度目になる。

 家電量販店におけるライバル・エディオン出身の三嶋氏は、2018年にヤマダの社長に就任。HDの社長をつとめながら、子会社・大塚家具の会長兼社長を兼務。コロナ禍にあってインバウンド(訪日客)需要が蒸発する中、20年3月期、21年3月期ともに増収増益を確保。

ただ、22年3月期は減収減益の見通し。オリンピック開催によるテレビなどの買い替え需要が一巡した他、「特別定額給付金で需要が先食いされ、巣ごもり需要も一巡したのでは?」(流通関係者)との見方も出ている。

 ヤマダは2020年10月に持株会社体制へ移行。家電販売を中心に、住宅、金融、環境といった”暮らしまるごと”企業へ進化しようとしている。大塚家具は8月末で上場を廃止、構造改革の真っ只中での三嶋氏の辞任となった。

 産業界では、元シャープ社長の片山幹雄氏が日本電産の副社長を退任し、特別顧問に就く人事を発表。イトーキも社長の平井嘉朗氏に代わって、元日本オラクル副社長の湊宏司氏が次期社長に就任する人事を発表した。いずれの企業も、オーナーシップのある会長がおり、コロナ危機乗り切りを図る考え。

 コロナ禍で社会構造や消費環境が変わる中、ヤマダは求心力のある山田氏がトップとなり、時代の荒波を乗り切る考えだ。

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