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金沢の中心部・片町で商業・住宅・ホテルの複合再開発、都市計画決定が告示

財経新聞 2024年7月5日 16時23分

 石川県金沢市の中心部・片町地区で計画されている複合施設再開発が都市計画決定され、金沢市から告示された。再開発事業の協力者になっている野村不動産が明らかにしたもので、2030年度の完成を目指して施設整備とともに、歩行者空間の開設やアーケードの更新などを進める。

 再開発区域は金沢市役所や観光名所の兼六園、金沢城公園、武家屋敷、木倉町の飲食店街などに近い約0.4ヘクタール(金沢市片町)。「片町四番組海側地区市街地再開発準備組合」が、約2,300平方メートルの敷地に延べ約1万8,000平方メートルの施設を建設する計画。入居するのは商業施設や共同住宅、ホテルなどで、中心市街地の核となる施設を目指している。

 施設整備に合わせ、区域内のアーケードを更新するほか、道路の拡幅や施設の壁面後退で歩行者空間を整備して回遊性を高め、にぎわいを創出する。周辺商店街との一体性を保ちながら、空地やテラスを使った憩いの場所も設ける。

 今後は2025年度に本組合へ移行し、2026年度に権利変換計画の認可を受ける予定。2027年度に既存施設を解体して複合施設の新築工事に着工、2030年度の完成を目標としている。野村不動産は本組合移行時に組合員となる予定。

 金沢市中心部を南北に貫く目抜き通りの国道157号沿いで、2015年に開業した複合商業施設「片町きらら」の北。周辺は全長約800メートルのアーケード街が続き、金沢市を代表する繁華街になっている。

 徒歩圏内に兼六園など金沢市の主要観光地が密集していることから、2015年の北陸新幹線延伸で首都圏からの観光客が急増したうえ、近年は円安を背景に訪日外国人観光客も多数詰めかけている。こうした観光客の受け皿になることも狙いに含まれている。

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