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「すべての卵を1つのカゴに入れるな」 鶏にまつわる英語のことわざ2選

財経新聞 2024年7月22日 16時25分

 今回も前回に引き続き、鶏にまつわる英語のことわざを2つ紹介する。どちらも日常会話でよく使われる非常にポピュラーなことわざだ。

■Don’t Put All One's Eggs in One Basket

 「Don’t put all one's eggs in one basket」は、非常に有名な英語のことわざだ。その意味も理解しやすいだろう。

 直訳は「すべての卵を1つのカゴに入れるな」だが、要は、すべてを1つの選択に賭けるのではなく、リスクを分散させるべきであるというアドバイスだ。

 1つのカゴにすべての卵を入れてしまえば、カゴを落としたときに全部割れてしまうリスクが高い。つまり、すべてのリソースや努力を1つの選択肢に集中させることは、もし失敗したらすべてを失う可能性があるということを意味する。逆に、複数のカゴに卵を分ければ、1つが失敗しても他に頼るものが残る。

 直感的にも理解しやすいことわざだが、起源ははっきりしていない。

 スペインやイタリアの古いことわざに、ルーツがあるのではないかとされている。はっきりしているのは、セルバンテスが『ドン・キホーテ』(1615年)に引用したことをきっかけに広く知られるようになったことだ。

 「賢明な人間は、今日を生き延びるために明日のことを考え、すべての卵を1つのカゴに入れて冒険しない。」と、彼はすべてを1つの選択肢に賭けることの危険性を警告している。

 ・While investing in stocks can be profitable, don't put all your eggs in one basket.  (株式投資は利益をもたらす可能性があるが、すべての卵を1つのカゴに入れてはいけない)

■Like a Chicken With Its Head Cut Off

 「like a chicken with its head cut off」は、混乱していて落ち着きがない様子を表現する際に使われることわざだ。文字通りには「首を切られた鶏のように」という意味で、首を切られた後もしばらくの間走り回る鶏の行動から来ている。

 これは意外と新しいことわざのようで、一般的に広く使われるようになったのは19世紀中頃から後半にかけてだ。1866年にニューオーリンズの新聞「The Times-Picayune」で使用されていることが記録されているため、アメリカで広まったと考えてよいだろう。

 あまり想像したくない光景だが、非常にビジュアル的な比喩であり、混乱の状態を効果的に伝えている。

 ・When the fire alarm went off, everyone in the office started moving like chickens with their heads cut off.  (火災警報が鳴ったとき、オフィスの全員が首を切られた鶏のように混乱して動き始めた)

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